OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
落とされたキスがじんわりと身体を温めていく。
その手のひらからぬくもりが上ってくる感覚のくすぐったさに思わず肩を揺らして笑っていると、背後からおーいと呼び声が聞こえた。
名を呼ばれたわけではないのだが、無意識にアンがそちらを振り返ると、アンが腰掛けている肩の持ち主であるブレンハイムまでが身体を反転させたので、アンの視界は再び元へと戻ってしまう。
アンはその所作に少し目を回しつつ首を元に戻して、少し離れた後甲板からこちらに歩み寄ってくるアトモスとフォッサの姿を捉えた。
「アンッ」
どうやら二人が呼んだのはアンだったようで、アンはあたし?とその声に答える。
無言で葉巻を咥えるフォッサより前にアトモスが進み出て、ブレンハイムの前で立ち止まった。
「アン、ズルいじゃねぇかよ、教えてくれないなんて!朝会ったのに」
「は?何を」
突拍子もないアトモスの言葉にアンは盛大なはてなを飛ばすが、フォッサもアンをじっと見上げているところを見ると同感らしい。
「だから、今日はおめぇにキスしねぇとならねぇんだろ?」
もっと早く言ってくれりゃあ朝のうちにいっくらでもしたのによ、とアトモスはぶすくれた。
アンはしばらくブレンハイムに腰掛けたまま、まさしくぽかんと口を開けていたのだが、アトモスの言葉が現在この船で流行りかけている事態についてで、しかもなんか話違ってきてる…!と理解したアンは慌ててブレンハイムの肩を降りた。
「何その話!しなきゃなんないとか、そんなわけないじゃんか!」
「あ?そうなのか?だがさっきオレが船に帰ってきたとき桟橋ですれ違ったラクヨウが確かにそう言ってたんだがなぁ」
なぁ?とフォッサに同意を求めると、彼もあぁと小さく頷く。
なんなんだ今日のおっさんたちは。
いっつもあたしが暇だから鬼ごっこしようとか言っても付き合わないくせに、二番隊の中だけで遊び(今日のマルコのパンツの色確認ゲームとか)流行らせたりすると怒るくせに、なんでこんなおかしなゲームじみたもの、流行らせてるんだよ!
こんな感じの不満は多いにあるアンだが、わざわざ口に出すのも億劫だし上手く言える気もしないし、何よりそう言う程嫌だと思っているわけではない。
むううと言葉にできない不満を顔に表しながら、とりあえずラクヨウの言ったことは嘘だとだけ告げておく。
「なんだ、嘘かよ」
「当たり前!」
「なんだ、嘘かよ」
「当たり前!」
するとフォッサがいつのまにか新しいタバコを咥えて、ちょいちょいと指でアンを呼んだ。
「あぁ、」
いつもの仕草だと気づいたアンは、左手指先に炎をともしてフォッサの口元に翳す。
じじ、と有機物が焦げる音がして葉巻に火がついた。
「ありがとよ」
それは一瞬。
アンが指から火を消してから、手を引っ込めるより早く。
フォッサの葉巻に火がついてからのほんの一瞬の隙に、アンの左手のひらにフォッサが口付けた。
「あ、」
「わ、」
「うぉ」
「なんだ、しなきゃならねぇんじゃねぇのか」
アンが火をつけた葉巻をすうっと吸い、じじっと灰が零れ落ちる間も、アンは目をぱちくりとさせてフォッサを見つめた。
(…うん、なんかもう慣れたけどね、不意打ちには)
「はぁっ!?お前今までの話聞いてたのかよ!」
「あぁ?ブレンハイムだってしてたじゃねぇか、そっちの手に」
そう言ってフォッサが指し示すのは先ほどブレンハイムが口付けた右手。
見てたのか、とブレンハイムは決まり悪そうに頭を掻いた。
「んだよずりぃだろうが!アン!」
アトモスがキッとアンに顔を向け、アンはその勢いにおぉと少し身を引く。
アトモスはぶらりと下げられているアンの左手を取った。
「ここは!?誰かここにしたか!?」
「えっ、いや誰も…」
「よし」
何がよしだ、と突っ込む間もなくアトモスはアンの左手の甲を持ち上げると、呆れたようにそっぽを向くフォッサやオロオロするブレンハイムにお構いなく、結構な勢いでそこに唇をぶつけた。
「ぎゃあ!」
「ぎゃあってなんだよ!」
Please kiss me!
(手、食べられるかと思った…!)
PR
Comment
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
フリーエリア
麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
白ひげ一家を愛して12416中心に。
さらにはエース女体化でポートガス・D・アンとマルコの攻防物語。
@kmtn_05 からのツイート
我が家は同人サイト様かつ検索避け済みサイト様のみリンクフリーとなっております。
一声いただければ喜んで遊びに行きます。
足りん
URL;http;//legend.en-grey.com/
管理人:こまつな
Twitter
災害マニュアル
プロフィール
HN:
こまつな
性別:
女性
ブログ内検索
カウンター