OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
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【波の間に間に漂うもの】
エニエスロビーでの戦いが終わった。ロビンも取り戻し、ウソップもなんだかんだで帰って来た。が、世界政府に喧嘩を売った事実はこれからの航海をより厳しいものにするだろう。
皆わかっているが、フランキーという新しい仲間や新しい船、跳ね上がった一味の懸賞金に心がたかぶっていた。
こうして美しい水の都市ウォーターセブンをあとにし、数日が過ぎた頃…。
初めはちょっと変だな、と思うくらいだった。ナミがサンジにおはよう、と声をかけた時の反応が。すれ違う時の態度が。
いつもなら朝からうるさいくらい、
「ナミさん、おはよう♡」
「ナミさん、何飲む?」
「ナミさん、もうすぐ朝飯できるよー。」
などなど。嫌というほど言ってくるのに。
今朝はこちらから声をかけても、フイと横を向いて一言返してくるだけ。機嫌が悪いのだろうと気にも留めていなかったのだが。
昼食後。お決まりの"レディ限定スペシャルデザート"が、まずダイニングにいるナミの前にコトリと置かれた。
「どうぞ。 」
の一言のみ。次にロビン。
「はい、ロビンちゃん♡スペシャルデザートだよ。」
といつも通り。ナミへの素っ気ない態度が引っ掛かり、ナミもロビンも顔を上げてサンジを見た。
サンジはニコニコと、笑顔をロビンに向けている。
ナミは、自分がサンジを見れば必ずと言って良いほど目が合う日常に慣れていたので何とも言えない違和感を感じた。ロビンも戸惑いを隠せないようだ。
しかしサンジは笑顔のまま。
「ゆっくり召し上がれ。」
と言い残してキッチンへ戻って行った。
まあ考えてみれば普段が過剰なのであって、これが普通と言えなくもない。心のモヤモヤは残るものの、思い過ごしだろうとまだそれほど深くは考えなかった。
サンジがナミをないがしろにした事などない。出来るはずが無いと信じている。多少様子がおかしくても、ナミは声をかけるのに何のためらいもなかった。
「サンジ君、後でちょっとミカンの木の手入れ手伝ってくれる?」
デザートの皿を取りに来たサンジに言った。
ところが。
ロビンの方を向いたままで、
「悪い。今日はちょっと。」
とボソボソ答えると二人分の皿を持ってサッサと行ってしまった。
(なに?何なのあの態度!そういえば朝から機嫌悪そうだったけど?でもロビンには笑顔で接してたのに!)
ナミもムカっとしたが仕方ない。
ウソップにでも頼もうと、彼を探しに足音高くダイニングを後にした。
まだ残っていたロビンは面白そうにその後ろ姿を見送り、サンジに声をかけた。
「良いの?ナミ、怒ってたわよ?…珍しいこともあるのね。あなたが彼女を怒らせるなんて。」
皿を片付けながら、サンジは笑顔で答えた。
「良いもなにも。そう?ナミさん怒ってたかい?」
誤魔化そうとしている、そう思った。若いこの二人がこれからどうなっていくのか、ロビンは楽しくて仕方ない。
「ふふ、たぶん。…ごちそうさま。」
ロビンも出て行き一人になったサンジは、ほぅーっと大きく息を吐く。
今まで通りに接したいが、どうしてもまともにナミの顔を見る事ができない。
(情けねえな、全く)
キッチンを片付け終わると、胸ポケットから取り出した新しいタバコに火をつけ紫煙をなびかせながら甲板へと向かった。
「あ?サンジがおかしい?そんなの、今に始まったこっちゃじゃねえだろ。」
ナミとミカンの木の手入れをしながらウソップが答える。
「そうなんだけど。なんか私を避けてるっていうか。機嫌悪いって言うか…。」
芝の甲板ではしゃいでいたルフィ、チョッパーと笑い合っているサンジを見て、
「機嫌?あいつ、あそこで笑ってるじゃねえか。気のせいだろ。もともとデレデレしたり怒ったり、すぐ気分の変わるやつだ。なんだ?サンジが気になるのか?」
とウソップは取り合わない。
「別にそうじゃないけど。まあ良いか…」
モヤモヤは募るばかりだが、考えたってどうにもならない。本人にたずねるしかないのだ。
(それとも…。まさか…?)
昨夜のちょっとしたイタズラに気付いたのか。気付いたにしてもなぜあんな態度をとるのか。
サンジは時々皆の前でナミに好きだと叫ぶ。だが本音が見えない。だから対応に困る。
それはまるで波の間に間に漂う木の葉のようだ。見えたと思えばまた波に隠れ、手を伸ばして掴もうとすればスルリと波に流される。
(本当の海に漂うものなら、波を読んで摑まえるのに…)
その時。後方を見張っていたフランキーの、
「おいっ!海軍が来るぞっ!」
という声と、砲弾がすぐ近くの海面に落ちる音がほぼ同時に聞こえてきた。
「ゾロッ、サンジッ!後ろだっ‼」
ルフィが叫びながら後部甲板へすっ飛んでいった。
ナミもすぐ、航海士の顔になる。
「ウソップ、舵お願い!」
「おうっ!」
ナミは舳先へと走って行った。海面を覗き込み、海流をよむ。風向きはどうだ?海軍の船は何隻来ている?後方から追いかけて来たのか。
後ろへ行かないと確認できない。
「ウソップ‼ 2時の方向へ!」
「わかったっ!」
指示をとばしてナミも右舷を後部甲板へと走る。砲弾は止まない。
サニー号が向きを変えたことでナミにも海軍の船が見えてきた。2隻だ。
(よし!逃げ切れる!)
そう判断して、再び前へ戻ろうとした時。
「ナミ危ねえっ!」
ハッとした時には突き飛ばされて倒れていた。慌てて振り向くと、ゾロが砲弾を両断したところだった。
「あ、ありがと。」
「油断すんな。」
ゾロが背中を見せたまま言う。
サンジはやや離れた所から、ゾロを睨みつけていた。
噛み付かんばかりの表情だ。ゾロの背中越しにそれを見たナミ。
(あー、また喧嘩かな。こんな時に…)
とすぐに思ったのだが、サンジはふいっと顔を背けるとまた戦闘に戻って行く。
ありえない。
こんなサンジはありえないのだ。
(ナミさんは俺が守る、が口癖のくせに!やっぱり絶対おかしい!)
この瞬間、ナミは確信した。
ゾロの向こう側でナミが訝しげな表情をしているのが見えた。朝から何度もあんな顔をさせている。
(ごめん、ナミさん。俺が守りてえのに。そんな顔させたくねえのに。)
自分でもどうしようもない。ナミの前だとどうして良いのか分からない。14,5歳のガキじゃあるまいし。
ナミの事を考えていて、一瞬反応が遅れた。
「危ねえっ!ぐる眉!」
横からフランキーが砲弾を殴り飛ばす。
「アゥ、ボオッとしてんじゃねえぞっ!」
怒るのも当然だ。
ナミと舵を交代したウソップがそれを見てサンジに駆け寄る。
「サンジっ!大丈夫か?」
怒鳴られ、心配され、余計に自分が情けない。サンジは自分に腹が立った。
(何をやってんだ俺は!)
「悪い!大丈夫だ!」
やるせない気持ちを振り払うかのように、船べりに飛び乗り砲弾を蹴り返す。
ウソップはナミの言葉を思い出した。確かにサンジがおかしい。
余裕のない表情。
ジャンプしてまた一発の砲弾を蹴り返し、船べりに着地した時。もう一発の砲弾がサンジに向かって来た。とっさに身体をひねり直撃は避けたが。
(つぅっ‼ しまった!)
戦闘に集中出来ていなかった。
ケガをしたなどと知れたら、また何を言われるか。
サンジは痛みをこらえて、身構える。スーツのおかげで傷は見えないだろう。
しかし、サンジを冷静に観察していたロビンは気付いた。
サンジの動きがおかしい。
砲弾はサンジの軸足をかすめていた。蹴り技が出来ない。
仕方なく蹴り足でジャンプし、その足で蹴ってその足で着地する。サンジだからこそ出来る至難の技。
その技の意味にウソップも気付いた。
ナミがサニー号を巧みにあやつり、海軍との距離はほぼ一定に保たれていた。逆に言えば、やられないがやっつける事も出来ない。
「このままじゃ埒があかねえ。逃げるぞ!」
ルフィが決断した。
「逃げるとなればこのウソップ様の出番だ!」
ウソップがたまらず叫んだ。
「ナミっ!俺が煙幕はったら全速力で海軍振り切れ!」
「わかった!風も潮流も大丈夫よ!チョッパー!帆をお願い!左舷後方から風受けてっ!」
一味の中では逃げるのが得意な三人。
「わかった!任せろ!」
人型になったチョッパーが答える。連係も鮮やか。
「超煙星(スーパースモークスター)‼︎」
サニー号と海軍の間に特大の煙幕が張られた。
ナミが舵を切る。
チョッパーが帆をあやつり、滑るようにサニー号が走り出した。
その間、突っ立っているサンジの襟首をロビンがハナハナの手で掴みあげた。
「おわっ⁉︎ロ、ロビンちゃん?」
慌てるサンジにも構わず、
「百花繚乱(シエンフルール)!」
次々とハナハナの手に渡されて行く。
ドサリ、と落とされたのはミカン畑の片隅だった。
サニー号は素晴らしい速さで進んで行く。砲弾の音も止んだ。
サンジをここへ運んだきり、ロビンが様子を見に来る気配もない。
ホッと息を吐き、サンジは自分の足の傷を見ようとズボンの裾を捲った。
「何してんのよ、こんな所で。」
操舵中だとばかり思っていたナミが現れた。
俯いたまま咄嗟に、
「いやー、足滑らせちゃってさ。ちょっとひねっちまって。」
と誤魔化しながら裾をすぐ戻す。ケガに気づかなければいいが。
座ったまま顔も上げずそう言うサンジに、ナミはツカツカと歩み寄り見下ろして言った。
「あんた、私に何か隠してるでしょ。」
腰に手をあて、ジッとサンジを見つめている。ちゃんと答えないと怒られそうだ。
「ナミさんこそ。…俺に何か隠してねえ?」
ギクッとした。まさか、昨夜…。いや、サンジは完全に寝ていた。
「は?何を隠すってのよ。どうゆうこと?」
憤るナミ。気付かれている訳がない。…はずだった。
「俺、気がついてたんだ。ナミさんが近づいて来て。寝顔を覗き込んだのかと思った。なのに、あんな…」
昨夜。お風呂上りに喉が渇いたのでナミはキッチンへ行った。すると珍しくサンジがキッチンのカウンターに突っ伏して寝ていたのだ。
「サンジ君、起きて。眠いなら部屋で寝たら?」
肩を揺するものの、全く反応は無かった。頬を軽くぴたぴたと叩き、そのままサンジの顔に手を置いたまま金色の髪に指を潜らせた。
サンジの温もりとサラサラの髪の感触。考える間も無く、吸い寄せられるようにナミは口付けていた。
「起きてたの?」
小さく問い返すとナミもサンジの隣に座った。
「目が覚めた時にはキスされてた。どうしていいのかわかんなくて、寝たふりしてたんだ。」
ずっと俯いて喋っていたサンジが、スッとナミに目線を合わせる。
「ホント訳わかんねえよ。あんな事されて俺が平常心でいられるわけねえだろ。」
正直、ナミ自身にもあのキスの意味は説明出来ない。
「女好きのあんたがそんなにショックを受けるなんて。ホントかしら?」
彼の真意を探るつもりで、サンジの足にそっと手を置くと。
「っつ!」
サンジは急に顔をしかめ足を引いた。
「どうしたの?痛むの?」
反射的に引いた手を見てナミは目をみはった。
薄っすらと血が付いている。
そっとナミから足を遠ざけようとしているサンジ。構わずナミが足を捕まえる。
「ナ、ナミさん!そんな大胆な!」
茶化して気を逸らそうとしている。が、捕まえた足のズボンにはじわりと血が滲み出していた。
「何ウソついてんのよ。」
明らかに傷を負っている。サンジも観念した。
「それならナミさんだって…。」
少し拗ねているのか、恨みがましい目でナミを見る。
「私はウソついてないもん。」
こちらもちょっと口をとがらせて。
黙って見つめ合いながら、お互いの腹を探り合っていた。沈黙の時間に押しつぶされそうになった時、唐突にナミが、
「じゃあ、ジャンケンしよっか。」
と言い出した。あっけにとられているサンジに構わず、
「最初はグー、ジャンケンポン!」
節をつけて言いながら目の前にチョキを突き出すナミ。ついサンジもつられて出した手は、グーだった。
「何でこんな時に限って負けちゃうの?」
だがナミの表情は、怒っているようでもあり喜んでいるようでもあり。複雑な色を浮かべている。
「俺の勝ちだね。ナミさん、ウソついてねえって…」
「サンジ!ケガしてんのか!」
サンジの言葉を遮るようにチョッパーが叫ぶ。ロビンにでも聞いたのだろう。
「続きはまた後ね。」
肩をすくめて言うとナミは立ち上がり、
「こっちよ、チョッパー!出血してるの!」
優秀で愛すべき船医を呼んだ。
海軍を振り切り、サンジのケガの手当ても終え(結局一味全員の知るところとなった)慌ただしく午後は過ぎていった。
ごたごたなどというものは案外続くもので、今日の締め括りとでもいうようにそれは夕食後に起こった。
「色ボケしてっからそんなケガすんだ。海軍の砲弾ごときで。あほコック。」
ケガをしていても完璧な夕食を提供したサンジだったが、一味の三番手戦力と頼みにもしているからだろう。苛立ちを隠しもせず、酒を飲みながらゾロが絡んだ。きっかけなど思い出せない程些細なこと。
「ぁあっ⁈何だと?このくそマリモ!ナミさん助けたからって調子に乗ってんじゃねえぞ。」
サンジ自身、朝からモヤモヤと燻っていた感情が爆発したようで。
とうとうゾロに掴みかかって行った。
「やんのか、こるぁっ!」
受けて立つゾロ。ウソップ、チョッパー、ナミが慌てて止めに入る。
「待て待て、お前ら!落ち着けよ!ゾロもサンジも!」
ウソップがゾロを後ろから引っ張る。
「サンジ!お前ケガしてんだぞっ!大人しくしてくれよ!」
チョッパーがサンジの胸に飛びつき押さえようとする。
「やめんか、あんたら!」ボカッ!ボカッ!
ナミが二人の頭を殴った。
しゅ〜。
「ウソップ。今のうちにゾロ部屋に連れてっちゃって。サンジ君は私がなだめる。」
確かに適任だ。
「おう、そうしよう。チョッパー、手伝ってくれ。」
他の面々もロビンに促され、後よろしく、とばかりにゾロを囲い酒瓶を持たせダイニングを出て行った。残されたのはナミとサンジ二人きり。
皆の足音と声が遠ざかって行く。静かな夜のダイニングキッチン。
沈黙を破ったのはナミだった。
「ジャンケン、しましょ。負けたら相手の質問に答えなきゃいけないってのはどう?」
さっきジャンケンで負けたのが悔しかったのだ。絶対勝ってやる。自分が負ける事は想定していない。
「嘘は無しだぜ、ナミさん。」
「そっちこそ。」
カウンターのヒップバーに並んで座る。
「最初はグー、ジャンケンポン!」
今度はナミが勝った。
「私の勝ち!」
「うぁ、しまった!」
軽く咳払いをして、ナミが問いかける。
「えぇっと。…質問。あんた女好きでいわゆるその手の経験も多そうなのに、何であんな触れるだけのキスでそんなに動揺してんの?」
言ってるナミも照れ気味だが、サンジの方も頬を染めている。
「いや、そんなに多くねえって。……それに…」
逡巡するサンジをナミが促す。
「それに?ちゃんと答えて。」
意を決するサンジ。
「それに、いつもは軽くかわされてる本命のレディにされたら。そりゃどんなつもりなんだって混乱もするさ。わかったかい?」
「ふうん、そう。」
素っ気ないナミにサンジが、
「ナミさん!もう一回ジャンケンしよ。最初はグー、ジャンケンポン!」
と詰め寄った。考える間も無くナミも手を出してしまった。サンジの勝ち。
「うしっ!質問!ナミさん、最初のジャンケンはどういうつもりだったんだい?」
「私が勝ったら、…あんたに…キスするつもりだったのよ。」
サンジがニヤリとする。
「じゃあ、俺が勝ったから今度は俺からキスしていい?そもそもナミさんはどうして俺にキスしたの?」
「もう。質問は一回にひと…」
重なる二人の唇。
ゆっくりと離れた後。
「私に質問したかったら、もう一回ジャンケンに勝たないと。」
微笑みながらナミが言う。もう負ける訳にはいかない。
「じゃあ。最初はグー、ジャンケンポン!」
気合いでサンジが勝った。悔しがるナミ。
「改めて質問。ナミさんは昨夜、何で俺にキスしたの?」
「あれは…」
逡巡するナミをサンジが促す。
「あれは?ちゃんと答えて。」
まるでさっきの繰り返し。仕方ない。言い出したのは自分だ。こんな何度もジャンケンをするつもりは無かったのだが。
「あれは、自分でも正直わかんない。サンジ君寝てるの珍しいから。寝顔見てたらなんか、いつもありがとうって気持ちになって。感謝の気持ち…が近いかな。」
サンジがグッと顔を近付け、
「好きだから、じゃなくて?」
前のめりで聞く。
「こら!質問は一回!」
サンジの顔を手で押し返すナミ。
「あ、じゃあもう一回。最初はグー、ジャンケンポン!あいこでショ!あいこでショ!
ぃやった!勝った!」
はしゃぐサンジ。
「質問質問!ナミさんは…俺が好き?」
問われてナミは、うっ、とつまる。しかし至近距離で熱っぽく待つサンジ。逃げられそうに無い。
「そりゃあ…す、好きじゃなきゃいくら何でも…キスなんてしない。」
ナミは言い終わる前に、ガバッとサンジに抱きしめられた。
「すげえ嬉しいよ、ナミさん。」
ジャンケンに負けたのも悔しいが、告白させられたのもナミは悔しかった。
「あんたはどうなの?真剣に言われたこと無いけど。」
「ナミさん、質問するなら…」
「最初はグー、ジャンケンポン…」
何度も何度もジャンケンをする。
お互いに好きだった事とか、どこが好きとか、いつからとか。もうジャンケンを介してただいちゃついてるだけになってきた。もちろん、その間もサンジはナミを離さない。
「ナミさん、好きだ。」
「サンジ君、私も…好き。」
熱い抱擁。
何度目かのキスをする頃には、東の空がほんのり白み始めていた。
終 (ノノ。^)y=~~
作品ページへ戻る
==================
あまーーーーい!!
いつものサクミさん節で、同じプロットがこんなにあまくなっちゃうのかー!となんだか嬉しくなっちゃう。
サンジの怪我にナミが気付いたシーンで、サンジの「そんな大胆な!」に不覚にも笑いました。
時間軸がW7出航後に設定されてるのを踏まえて読んでみたら、
3Dのサンナミが動いている様子がリアルに想像できて楽しかったです。
==================
エニエスロビーでの戦いが終わった。ロビンも取り戻し、ウソップもなんだかんだで帰って来た。が、世界政府に喧嘩を売った事実はこれからの航海をより厳しいものにするだろう。
皆わかっているが、フランキーという新しい仲間や新しい船、跳ね上がった一味の懸賞金に心がたかぶっていた。
こうして美しい水の都市ウォーターセブンをあとにし、数日が過ぎた頃…。
初めはちょっと変だな、と思うくらいだった。ナミがサンジにおはよう、と声をかけた時の反応が。すれ違う時の態度が。
いつもなら朝からうるさいくらい、
「ナミさん、おはよう♡」
「ナミさん、何飲む?」
「ナミさん、もうすぐ朝飯できるよー。」
などなど。嫌というほど言ってくるのに。
今朝はこちらから声をかけても、フイと横を向いて一言返してくるだけ。機嫌が悪いのだろうと気にも留めていなかったのだが。
昼食後。お決まりの"レディ限定スペシャルデザート"が、まずダイニングにいるナミの前にコトリと置かれた。
「どうぞ。 」
の一言のみ。次にロビン。
「はい、ロビンちゃん♡スペシャルデザートだよ。」
といつも通り。ナミへの素っ気ない態度が引っ掛かり、ナミもロビンも顔を上げてサンジを見た。
サンジはニコニコと、笑顔をロビンに向けている。
ナミは、自分がサンジを見れば必ずと言って良いほど目が合う日常に慣れていたので何とも言えない違和感を感じた。ロビンも戸惑いを隠せないようだ。
しかしサンジは笑顔のまま。
「ゆっくり召し上がれ。」
と言い残してキッチンへ戻って行った。
まあ考えてみれば普段が過剰なのであって、これが普通と言えなくもない。心のモヤモヤは残るものの、思い過ごしだろうとまだそれほど深くは考えなかった。
サンジがナミをないがしろにした事などない。出来るはずが無いと信じている。多少様子がおかしくても、ナミは声をかけるのに何のためらいもなかった。
「サンジ君、後でちょっとミカンの木の手入れ手伝ってくれる?」
デザートの皿を取りに来たサンジに言った。
ところが。
ロビンの方を向いたままで、
「悪い。今日はちょっと。」
とボソボソ答えると二人分の皿を持ってサッサと行ってしまった。
(なに?何なのあの態度!そういえば朝から機嫌悪そうだったけど?でもロビンには笑顔で接してたのに!)
ナミもムカっとしたが仕方ない。
ウソップにでも頼もうと、彼を探しに足音高くダイニングを後にした。
まだ残っていたロビンは面白そうにその後ろ姿を見送り、サンジに声をかけた。
「良いの?ナミ、怒ってたわよ?…珍しいこともあるのね。あなたが彼女を怒らせるなんて。」
皿を片付けながら、サンジは笑顔で答えた。
「良いもなにも。そう?ナミさん怒ってたかい?」
誤魔化そうとしている、そう思った。若いこの二人がこれからどうなっていくのか、ロビンは楽しくて仕方ない。
「ふふ、たぶん。…ごちそうさま。」
ロビンも出て行き一人になったサンジは、ほぅーっと大きく息を吐く。
今まで通りに接したいが、どうしてもまともにナミの顔を見る事ができない。
(情けねえな、全く)
キッチンを片付け終わると、胸ポケットから取り出した新しいタバコに火をつけ紫煙をなびかせながら甲板へと向かった。
「あ?サンジがおかしい?そんなの、今に始まったこっちゃじゃねえだろ。」
ナミとミカンの木の手入れをしながらウソップが答える。
「そうなんだけど。なんか私を避けてるっていうか。機嫌悪いって言うか…。」
芝の甲板ではしゃいでいたルフィ、チョッパーと笑い合っているサンジを見て、
「機嫌?あいつ、あそこで笑ってるじゃねえか。気のせいだろ。もともとデレデレしたり怒ったり、すぐ気分の変わるやつだ。なんだ?サンジが気になるのか?」
とウソップは取り合わない。
「別にそうじゃないけど。まあ良いか…」
モヤモヤは募るばかりだが、考えたってどうにもならない。本人にたずねるしかないのだ。
(それとも…。まさか…?)
昨夜のちょっとしたイタズラに気付いたのか。気付いたにしてもなぜあんな態度をとるのか。
サンジは時々皆の前でナミに好きだと叫ぶ。だが本音が見えない。だから対応に困る。
それはまるで波の間に間に漂う木の葉のようだ。見えたと思えばまた波に隠れ、手を伸ばして掴もうとすればスルリと波に流される。
(本当の海に漂うものなら、波を読んで摑まえるのに…)
その時。後方を見張っていたフランキーの、
「おいっ!海軍が来るぞっ!」
という声と、砲弾がすぐ近くの海面に落ちる音がほぼ同時に聞こえてきた。
「ゾロッ、サンジッ!後ろだっ‼」
ルフィが叫びながら後部甲板へすっ飛んでいった。
ナミもすぐ、航海士の顔になる。
「ウソップ、舵お願い!」
「おうっ!」
ナミは舳先へと走って行った。海面を覗き込み、海流をよむ。風向きはどうだ?海軍の船は何隻来ている?後方から追いかけて来たのか。
後ろへ行かないと確認できない。
「ウソップ‼ 2時の方向へ!」
「わかったっ!」
指示をとばしてナミも右舷を後部甲板へと走る。砲弾は止まない。
サニー号が向きを変えたことでナミにも海軍の船が見えてきた。2隻だ。
(よし!逃げ切れる!)
そう判断して、再び前へ戻ろうとした時。
「ナミ危ねえっ!」
ハッとした時には突き飛ばされて倒れていた。慌てて振り向くと、ゾロが砲弾を両断したところだった。
「あ、ありがと。」
「油断すんな。」
ゾロが背中を見せたまま言う。
サンジはやや離れた所から、ゾロを睨みつけていた。
噛み付かんばかりの表情だ。ゾロの背中越しにそれを見たナミ。
(あー、また喧嘩かな。こんな時に…)
とすぐに思ったのだが、サンジはふいっと顔を背けるとまた戦闘に戻って行く。
ありえない。
こんなサンジはありえないのだ。
(ナミさんは俺が守る、が口癖のくせに!やっぱり絶対おかしい!)
この瞬間、ナミは確信した。
ゾロの向こう側でナミが訝しげな表情をしているのが見えた。朝から何度もあんな顔をさせている。
(ごめん、ナミさん。俺が守りてえのに。そんな顔させたくねえのに。)
自分でもどうしようもない。ナミの前だとどうして良いのか分からない。14,5歳のガキじゃあるまいし。
ナミの事を考えていて、一瞬反応が遅れた。
「危ねえっ!ぐる眉!」
横からフランキーが砲弾を殴り飛ばす。
「アゥ、ボオッとしてんじゃねえぞっ!」
怒るのも当然だ。
ナミと舵を交代したウソップがそれを見てサンジに駆け寄る。
「サンジっ!大丈夫か?」
怒鳴られ、心配され、余計に自分が情けない。サンジは自分に腹が立った。
(何をやってんだ俺は!)
「悪い!大丈夫だ!」
やるせない気持ちを振り払うかのように、船べりに飛び乗り砲弾を蹴り返す。
ウソップはナミの言葉を思い出した。確かにサンジがおかしい。
余裕のない表情。
ジャンプしてまた一発の砲弾を蹴り返し、船べりに着地した時。もう一発の砲弾がサンジに向かって来た。とっさに身体をひねり直撃は避けたが。
(つぅっ‼ しまった!)
戦闘に集中出来ていなかった。
ケガをしたなどと知れたら、また何を言われるか。
サンジは痛みをこらえて、身構える。スーツのおかげで傷は見えないだろう。
しかし、サンジを冷静に観察していたロビンは気付いた。
サンジの動きがおかしい。
砲弾はサンジの軸足をかすめていた。蹴り技が出来ない。
仕方なく蹴り足でジャンプし、その足で蹴ってその足で着地する。サンジだからこそ出来る至難の技。
その技の意味にウソップも気付いた。
ナミがサニー号を巧みにあやつり、海軍との距離はほぼ一定に保たれていた。逆に言えば、やられないがやっつける事も出来ない。
「このままじゃ埒があかねえ。逃げるぞ!」
ルフィが決断した。
「逃げるとなればこのウソップ様の出番だ!」
ウソップがたまらず叫んだ。
「ナミっ!俺が煙幕はったら全速力で海軍振り切れ!」
「わかった!風も潮流も大丈夫よ!チョッパー!帆をお願い!左舷後方から風受けてっ!」
一味の中では逃げるのが得意な三人。
「わかった!任せろ!」
人型になったチョッパーが答える。連係も鮮やか。
「超煙星(スーパースモークスター)‼︎」
サニー号と海軍の間に特大の煙幕が張られた。
ナミが舵を切る。
チョッパーが帆をあやつり、滑るようにサニー号が走り出した。
その間、突っ立っているサンジの襟首をロビンがハナハナの手で掴みあげた。
「おわっ⁉︎ロ、ロビンちゃん?」
慌てるサンジにも構わず、
「百花繚乱(シエンフルール)!」
次々とハナハナの手に渡されて行く。
ドサリ、と落とされたのはミカン畑の片隅だった。
サニー号は素晴らしい速さで進んで行く。砲弾の音も止んだ。
サンジをここへ運んだきり、ロビンが様子を見に来る気配もない。
ホッと息を吐き、サンジは自分の足の傷を見ようとズボンの裾を捲った。
「何してんのよ、こんな所で。」
操舵中だとばかり思っていたナミが現れた。
俯いたまま咄嗟に、
「いやー、足滑らせちゃってさ。ちょっとひねっちまって。」
と誤魔化しながら裾をすぐ戻す。ケガに気づかなければいいが。
座ったまま顔も上げずそう言うサンジに、ナミはツカツカと歩み寄り見下ろして言った。
「あんた、私に何か隠してるでしょ。」
腰に手をあて、ジッとサンジを見つめている。ちゃんと答えないと怒られそうだ。
「ナミさんこそ。…俺に何か隠してねえ?」
ギクッとした。まさか、昨夜…。いや、サンジは完全に寝ていた。
「は?何を隠すってのよ。どうゆうこと?」
憤るナミ。気付かれている訳がない。…はずだった。
「俺、気がついてたんだ。ナミさんが近づいて来て。寝顔を覗き込んだのかと思った。なのに、あんな…」
昨夜。お風呂上りに喉が渇いたのでナミはキッチンへ行った。すると珍しくサンジがキッチンのカウンターに突っ伏して寝ていたのだ。
「サンジ君、起きて。眠いなら部屋で寝たら?」
肩を揺するものの、全く反応は無かった。頬を軽くぴたぴたと叩き、そのままサンジの顔に手を置いたまま金色の髪に指を潜らせた。
サンジの温もりとサラサラの髪の感触。考える間も無く、吸い寄せられるようにナミは口付けていた。
「起きてたの?」
小さく問い返すとナミもサンジの隣に座った。
「目が覚めた時にはキスされてた。どうしていいのかわかんなくて、寝たふりしてたんだ。」
ずっと俯いて喋っていたサンジが、スッとナミに目線を合わせる。
「ホント訳わかんねえよ。あんな事されて俺が平常心でいられるわけねえだろ。」
正直、ナミ自身にもあのキスの意味は説明出来ない。
「女好きのあんたがそんなにショックを受けるなんて。ホントかしら?」
彼の真意を探るつもりで、サンジの足にそっと手を置くと。
「っつ!」
サンジは急に顔をしかめ足を引いた。
「どうしたの?痛むの?」
反射的に引いた手を見てナミは目をみはった。
薄っすらと血が付いている。
そっとナミから足を遠ざけようとしているサンジ。構わずナミが足を捕まえる。
「ナ、ナミさん!そんな大胆な!」
茶化して気を逸らそうとしている。が、捕まえた足のズボンにはじわりと血が滲み出していた。
「何ウソついてんのよ。」
明らかに傷を負っている。サンジも観念した。
「それならナミさんだって…。」
少し拗ねているのか、恨みがましい目でナミを見る。
「私はウソついてないもん。」
こちらもちょっと口をとがらせて。
黙って見つめ合いながら、お互いの腹を探り合っていた。沈黙の時間に押しつぶされそうになった時、唐突にナミが、
「じゃあ、ジャンケンしよっか。」
と言い出した。あっけにとられているサンジに構わず、
「最初はグー、ジャンケンポン!」
節をつけて言いながら目の前にチョキを突き出すナミ。ついサンジもつられて出した手は、グーだった。
「何でこんな時に限って負けちゃうの?」
だがナミの表情は、怒っているようでもあり喜んでいるようでもあり。複雑な色を浮かべている。
「俺の勝ちだね。ナミさん、ウソついてねえって…」
「サンジ!ケガしてんのか!」
サンジの言葉を遮るようにチョッパーが叫ぶ。ロビンにでも聞いたのだろう。
「続きはまた後ね。」
肩をすくめて言うとナミは立ち上がり、
「こっちよ、チョッパー!出血してるの!」
優秀で愛すべき船医を呼んだ。
海軍を振り切り、サンジのケガの手当ても終え(結局一味全員の知るところとなった)慌ただしく午後は過ぎていった。
ごたごたなどというものは案外続くもので、今日の締め括りとでもいうようにそれは夕食後に起こった。
「色ボケしてっからそんなケガすんだ。海軍の砲弾ごときで。あほコック。」
ケガをしていても完璧な夕食を提供したサンジだったが、一味の三番手戦力と頼みにもしているからだろう。苛立ちを隠しもせず、酒を飲みながらゾロが絡んだ。きっかけなど思い出せない程些細なこと。
「ぁあっ⁈何だと?このくそマリモ!ナミさん助けたからって調子に乗ってんじゃねえぞ。」
サンジ自身、朝からモヤモヤと燻っていた感情が爆発したようで。
とうとうゾロに掴みかかって行った。
「やんのか、こるぁっ!」
受けて立つゾロ。ウソップ、チョッパー、ナミが慌てて止めに入る。
「待て待て、お前ら!落ち着けよ!ゾロもサンジも!」
ウソップがゾロを後ろから引っ張る。
「サンジ!お前ケガしてんだぞっ!大人しくしてくれよ!」
チョッパーがサンジの胸に飛びつき押さえようとする。
「やめんか、あんたら!」ボカッ!ボカッ!
ナミが二人の頭を殴った。
しゅ〜。
「ウソップ。今のうちにゾロ部屋に連れてっちゃって。サンジ君は私がなだめる。」
確かに適任だ。
「おう、そうしよう。チョッパー、手伝ってくれ。」
他の面々もロビンに促され、後よろしく、とばかりにゾロを囲い酒瓶を持たせダイニングを出て行った。残されたのはナミとサンジ二人きり。
皆の足音と声が遠ざかって行く。静かな夜のダイニングキッチン。
沈黙を破ったのはナミだった。
「ジャンケン、しましょ。負けたら相手の質問に答えなきゃいけないってのはどう?」
さっきジャンケンで負けたのが悔しかったのだ。絶対勝ってやる。自分が負ける事は想定していない。
「嘘は無しだぜ、ナミさん。」
「そっちこそ。」
カウンターのヒップバーに並んで座る。
「最初はグー、ジャンケンポン!」
今度はナミが勝った。
「私の勝ち!」
「うぁ、しまった!」
軽く咳払いをして、ナミが問いかける。
「えぇっと。…質問。あんた女好きでいわゆるその手の経験も多そうなのに、何であんな触れるだけのキスでそんなに動揺してんの?」
言ってるナミも照れ気味だが、サンジの方も頬を染めている。
「いや、そんなに多くねえって。……それに…」
逡巡するサンジをナミが促す。
「それに?ちゃんと答えて。」
意を決するサンジ。
「それに、いつもは軽くかわされてる本命のレディにされたら。そりゃどんなつもりなんだって混乱もするさ。わかったかい?」
「ふうん、そう。」
素っ気ないナミにサンジが、
「ナミさん!もう一回ジャンケンしよ。最初はグー、ジャンケンポン!」
と詰め寄った。考える間も無くナミも手を出してしまった。サンジの勝ち。
「うしっ!質問!ナミさん、最初のジャンケンはどういうつもりだったんだい?」
「私が勝ったら、…あんたに…キスするつもりだったのよ。」
サンジがニヤリとする。
「じゃあ、俺が勝ったから今度は俺からキスしていい?そもそもナミさんはどうして俺にキスしたの?」
「もう。質問は一回にひと…」
重なる二人の唇。
ゆっくりと離れた後。
「私に質問したかったら、もう一回ジャンケンに勝たないと。」
微笑みながらナミが言う。もう負ける訳にはいかない。
「じゃあ。最初はグー、ジャンケンポン!」
気合いでサンジが勝った。悔しがるナミ。
「改めて質問。ナミさんは昨夜、何で俺にキスしたの?」
「あれは…」
逡巡するナミをサンジが促す。
「あれは?ちゃんと答えて。」
まるでさっきの繰り返し。仕方ない。言い出したのは自分だ。こんな何度もジャンケンをするつもりは無かったのだが。
「あれは、自分でも正直わかんない。サンジ君寝てるの珍しいから。寝顔見てたらなんか、いつもありがとうって気持ちになって。感謝の気持ち…が近いかな。」
サンジがグッと顔を近付け、
「好きだから、じゃなくて?」
前のめりで聞く。
「こら!質問は一回!」
サンジの顔を手で押し返すナミ。
「あ、じゃあもう一回。最初はグー、ジャンケンポン!あいこでショ!あいこでショ!
ぃやった!勝った!」
はしゃぐサンジ。
「質問質問!ナミさんは…俺が好き?」
問われてナミは、うっ、とつまる。しかし至近距離で熱っぽく待つサンジ。逃げられそうに無い。
「そりゃあ…す、好きじゃなきゃいくら何でも…キスなんてしない。」
ナミは言い終わる前に、ガバッとサンジに抱きしめられた。
「すげえ嬉しいよ、ナミさん。」
ジャンケンに負けたのも悔しいが、告白させられたのもナミは悔しかった。
「あんたはどうなの?真剣に言われたこと無いけど。」
「ナミさん、質問するなら…」
「最初はグー、ジャンケンポン…」
何度も何度もジャンケンをする。
お互いに好きだった事とか、どこが好きとか、いつからとか。もうジャンケンを介してただいちゃついてるだけになってきた。もちろん、その間もサンジはナミを離さない。
「ナミさん、好きだ。」
「サンジ君、私も…好き。」
熱い抱擁。
何度目かのキスをする頃には、東の空がほんのり白み始めていた。
終 (ノノ。^)y=~~
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あまーーーーい!!
いつものサクミさん節で、同じプロットがこんなにあまくなっちゃうのかー!となんだか嬉しくなっちゃう。
サンジの怪我にナミが気付いたシーンで、サンジの「そんな大胆な!」に不覚にも笑いました。
時間軸がW7出航後に設定されてるのを踏まえて読んでみたら、
3Dのサンナミが動いている様子がリアルに想像できて楽しかったです。
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