OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
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※他のキャラとの絡みを若干匂わせる表現があります。苦手な方はご注意ください。
頭が痛い。
どうんどうんと鉄球が後頭部のあたりで跳ねている。重い痛みの機嫌を取りながらゆっくりと身体を起こした。
枕元の携帯を引き寄せて時間を確かめると朝の十時。シーツはまだぴんと張って真新しいが、自分のベッドに潜り込んだ記憶がなかった。
カーテンのない窓からさんさんと日がさして、緑の影が揺れている。のどかな午前がこの部屋の外で静かに進行していて、自分だけが取り残されて頭痛を抱えているように思えた。
はたと、ナミさん、と女性の名前が口に出た。
ナミさん、そうだ、ナミさんは。
下半身の倦怠感がじわっとせりあがってきて、昨夜の出来事を断片的に思い出させる。
灯りの消えたリビングで服を脱がせた。舌を絡めて、ソファに押し倒した。
細くてやわらかい彼女の腕がおれの身体にぴったり絡み付いて引き寄せる。
越してきて一日目のおれが周囲の状況に不慣れなのに対し、彼女だけが見知った場所でてきぱきとおれを誘導してすんなりと事を進行させた。
めがねをはずし、挑戦的におれを見上げたこげ茶の瞳を思い出す。
あれからどうしたっけ。
ぬるぬると記憶が少しずつよみがえる。
事を成し、ぐったり重なり合ったまま息を整え、そうだおれたちはそれから「それじゃあおやすみ」と別れて各々の部屋に戻ったのだった。
久しぶりにしたな、セックス。
あけすけな感想と裏腹に、やわらかくて温度の高い彼女の身体は思い出すだけで坐骨の辺りが痺れた。
着替えていたらコミカルな音で腹が鳴り、そういや買い出しから始めねばならんのだったとげんなりする。
調理器具だけあったところで食材がなければ手も足も出ない。
仕事の時間までまだ半日あるので出かけることにして、未だ殺風景な部屋を出た。
三階から二階に下りたところで、ちょうど二階の廊下から階段に差し掛かろうとしている黒髪の女性とはちあった。
ふとこちらに顔を向けたレディは、目を疑うほどの美女である。
「あら」
「こりゃびっくりだ。引っ越し早々家の中でこんな美人に巡り合うなんて」
あらあら、と彼女は言葉を続け、ふふっと短く笑って先に階段を降り始めた。
「あなたが引っ越してきた人ね。昨日」
「あぁ。サンジと言います。麗しの君は?」
「ニコ・ロビンよ。あなたの部屋の斜め下に住んでいるの」
「あぁロビンちゃん、僕はなんて幸運なんだ。君のような美しい人とひとつ屋根の下で暮らせるなんて」
彼女が階段を降りたったところでさっと前に回り、その手を取ってそっと口づける。
ロビンちゃんは慣れた様子で依然として「あらあら」と口ずさむように言ってから、「よろしくね」と笑った。
「今からお出かけかい?」
「いえ、私は珈琲のお湯を沸かしに」
階段を降りてすぐのリビングを、ロビンちゃんがひょいと覗き込む。
そして部屋の中にいるらしい誰かへ「おはよう」と声をかけた。
「おはよー」と闊達としたこの声はナミさんだ。
「会った? サンジ君」
「えぇ。面白い人」
ロビンちゃんがおれを放ってリビングキッチンへと入って行くので、おれもなんとなくあとへ続く。
ソファの、昨日おれたちが絡まり合ったソファの、L字の角の部分でナミさんは昨日のように足を伸ばして座っていた。
脚の上にはノートパソコン。
「おはよ」
ナミさんが言う。
「おはようナミさん。──あぁこの部屋には太陽がふたつもあるね」
眩しくて目が開かないよ、といえば「しっかり開いてるじゃない」とナミさんは笑った。
シュンシュンと、ロビンちゃんが火を入れたケトルが音をたてはじめる。
「どこか行くの?」
「え、あぁ、買い出しに。食料とか家具とかいろいろ、なんにもねぇからさ」
「そ、大事ね」
「いってらっしゃい」とナミさんとロビンちゃんに口を揃えて言われてしまい、おれはガキのように小さな声で「行ってきます」と呟く。
リビングを出かけたところで「あそうだ待ってサンジ君」と今度は呼び止められた。
「今夜たまたまここの住人みんな揃うみたい。顔合わせもかねて、一緒に夕食とらない? サンジ君の料理、また食べたいなぁ。なんて、ゲストはあんたなんだけど」
どう? と可愛く首を傾げられたが、おれは「あー」と不明瞭な声を出した。
夜は仕事だ。
「ごめん、今日も仕事で」
「あそっか。あんたこれからなんだったわね。んーじゃあ昼過ぎからいるやつだけで始めましょうよ。実は歓迎会しようと思って、お酒とかいろいろ注文しちゃったのよね」
ナミったら気が早いのね、とロビンちゃんが遠くで笑う。
「だってルフィが宴だー! って昨日うるさくて。ね、サンジ君どう?」
「あーそりゃ嬉しいよ。喜んで」
「やった。仕事前に騒いで悪いけど、今日だけね」
私も飲む口実ができてうれしい、とナミさんは眼鏡の下で屈託なく笑った。
昨夜おれの首に腕を回した時の魔物的な熱っぽさは微塵もない。
「じゃ、そゆことで。呼び止めてごめんね」
改めていってらっしゃいと送りだされ、きゃらきゃらと続くレディ達のお喋りを背中に受けてアパートを出た。
外の日差しは歌うようにやわらかく、白く空気の中でほどけている。意識を吸い取られそうな気持ちよさに春を感じながら、それと似通う別の種類の気持ちよさを思い出す。彼女の肌の感触は春の空気に似ていた。
昨夜のあれは、夢だったんだろうか。
夢だったとしたらそれはそれで、
「ラッキーだな」
*
買い込んだのは最寄りのスーパーで食材を数日分。携帯で近所を検索すると商店街があったのでそちらへ向かい、肉は肉屋で、野菜は八百屋で、魚は魚屋でといった具合に買い出しを済ませていけばあっという間に両手は重い荷物で塞がってしまった。
まだ煙草のストックも買いたかったのだがもう持てそうにない。アパートのドアを開けるのも難儀なくらいだった。
身体で押し開けるようにして中に入ると、なにやらリビングの方がにぎやかだ。
なにはともあれ食材をしまわないといけないので入って行くと、真正面にいたルフィが机越しに「よーっす!」とおれに手を上げてみせた。
「サンジ! おけーり!」
ただいま、というのを一瞬ためらううちに、立て続けにナミさんとロビンちゃんが「おかえりなさい」と声を揃えてこちらを向いた。
「スーパーの場所分かった?」
「あぁ。商店街も近くていいな」
「そっちの方までいったの? 随分な荷物」
日用品だけ部屋に上げて来るよと言って、食材を置いてリビングを出た。やけに階段がぴかぴかと光ってみえて、おれが出かけている間に掃除をしてくれたんだろうかと思う。管理人だというナミさんがしてくれたのか、ハウスキーピングでも入ってるんだろうかと考えながら部屋に適当に買い出しの品を放り込み、すぐにリビングへ戻った。
ダイニングテーブルにはたくさんの酒やジュースが並び、いくつかはすでに開いているようだった。
ソファの方へ目を遣ると、見知らぬ顔がひとつ増えている。おれと目が合うと「お」という具合に目を丸くして「よっす」と男は言った。
「新入りよろしくな。おれウソップ」
「あぁ、よろしく」
人好きのする顔でにっと笑った鼻の長い男は、「ほんじゃまー主役も戻ったしもう一度乾杯しようぜ」と手元のグラスを握った。
「ばか、もう一度って言ったら先に始めてたことばれるじゃない」
「今更だろうが。ほらサンジもなんか飲めよ」
ナミさんに脇腹をつつかれながら、ウソップが顎で机の上を指し示す。ごったがえしているそこから適当にスミノフの瓶を抜き取った。
ルフィが「おれもサンジと同じのがいい」と言ってポテトチップスの大袋を抱えながらテーブルの方までやってくる。色違いのスミノフを手渡してやると、さんきゅーと言ってがりっと栓を開けた。
ロビンちゃんが大きな皿にピザ一枚をまるまる乗せてテーブルに運んできてくれた、それを見てルフィがうひょーと歓声を上げる。
ウソップが乾杯の音頭を取った。
「改めまして、はじめましてサンジ君。ようこそおれたちの城へ。仲良くやろうぜ!」
がつん、と勢いよくグラスとボトルがぶつかりあい、ぱんと弾けるみたいに心地よく宴が始まった。
ルフィは始まった途端、手にしていたスミノフのボトルをさっと逆さにしてするすると喉へと流し込んだ。
子どものようなあどけない顔のくせにいける口かよ、と内心驚いていると、しばらくがははがははと笑いながら大口を開けて吸い込むみたいに食べていたかと思えば、三十分もしないうちにソファにこつんと倒れ込んだ。
「おい、おまえ」
慌ててルフィの肩に手をかけて身体をひっくり返す。店でこんなふうに急性アルコール中毒を起こす奴を何度か見たことがある。しかしルフィはすこやかな顔で、口元からよだれは垂らしているものの至って健康そうに少し顔を赤らめて寝ていた。
「いーのよサンジ君ほっといて」
ナミさんがおれの手から空瓶を取り去り、代わりに冷えて結露した缶ビールを持たせた。
「いつもこうなの。人一倍酒に弱いくせに人一倍楽しくなって飲んじゃうから、すぐ潰れるの。転がしといて大丈夫よ」
「へえ」
そういえば随分気の知れた仲間のようだが、いつから一緒に住んでいるのだろうか。浮かんだ疑問をそのまま口にすると、ナミさんが「どうだっけ」というように周りを見渡した。
「私がサンジの次に新入りなのよね。ちょうど3か月前にここへ来たの」とロビンちゃんが手の内のグラスをかわいがるみたいにころころと揺らして言う。
「もともとここ、ルフィのおじいさんの家なの。だから家主の直系はルフィにあたるんだけど、一番初めに住み始めたのは私なの。ルフィのおじいさんがここを破格で貸しにだしてね。初めは姉と二人で住んでたんだけど、姉が仕事の関係で出て行ったからひとりになっちゃって。改修したから今はきれいだけど、当時は相当ぼろかったのよここ。だから私も出ようかなって思ったときに、ルフィのおじいさんがそれならアパート管理しないかって提案してくれて。改修費用とかもだすから、管理人になってくれって」
ほら私、ハウスワーカーだから、とナミさんはごきゅごきゅ喉を鳴らしておれに渡したのと同じ銘柄のビールを飲んだ。酒のせいか随分饒舌だ。
「そしたらおじいさんの孫のルフィがまず入ることが決まって、次にゾロ、ウソップ、ロビンとやってきたってわけ。だから私が一番古株で、5年くらい前から住んでる」
「元から知り合いってわけじゃねぇんだ」
「そ。誰一人として知り合いだったわけじゃないの。みんなここで初めましてしたのよ」
「ね」とロビンちゃんと視線を交わし合うナミさんは、上機嫌な様子でソファに腰かけ、ルフィを邪魔そうに押しのけた。
「せっかくだから自己紹介しておく?」
とてもいい悪戯を思いついたみたいな魅惑的な顔でナミさんが顔を上げたとき、ガツンバタンと玄関扉が開く乱暴な音が響いた。足元を揺るがして、また扉が閉まる。みんなが一斉にそちらへ顔を向けた。
あぁ、とロビンちゃんが全てを悟ったみたいな声を洩らすが、なんのことだかさっぱりわからない。
すぐに玄関先に続くドアから姿を現したのは、今この場にいなかったゾロだった。
昨日の昼間初めて出会ったときよりも数倍人相を悪くして、しかもどうやら息を切らしているような切羽詰まった空気さえまとい、ゾロは無言でリビングの入り口に立つと何かを探すようにおれたちを見渡した。
「おけーり」とウソップが小さく声をかける。
ナミさんが「ゾロ」とこぼした。
するとゾロの視線の焦点が、ぱっとナミさんに合わさる。
ナミ、とゾロの口が動いた。
「来い」
唸るようにそう言うと、ゾロは黙って階段の方へと消えた。あんなに乱暴な音を立てて入ってきたくせに、階段を上る足音はほとんどしなかった。
ナミさんがすっと立ち上がる。
「もー命令すんなっての」
軽い口調とは裏腹に、ナミさんの唇がきゅっと締まる。同時にじわっと茶色い目から滲む熱がちりっと空気中に漏れ出して、息を呑んだ。
「ごめんねー、ちょっと」と言って、ナミさんはゾロを追いかけて部屋を出ていった。
彼女が消えた部屋は、一瞬忘れられたみたいにしんと静まり返った。
「お、あっと、すまねぇな、ゾロが勝手言ってよぉ」
ウソップが場を取り持つみたいに必要以上に手をばたつかせて声をあげる。
ロビンちゃんは黙って肩をすくめて、「仕方がないのよ」と身振りで示した。
一体何が仕方がないのかおれにはさっぱりで、彼女が座っていたソファのスペースがぽかりと空いていることにばかり意識が向かう。
「あのふたり、なんかあんのか」
聞きたくもないくせに口をついていた。たぶんものすごく、聞きたかったんだ。
ウソップは「やー、知らん、ほんと、知らね」ともごもご口ごもり、ロビンちゃんも「はっきりと聞いたことがないから」とまたもや肩をすくめる。
「なんかごめんなー、空気こわしちまって」
ウソップが諦めるみたいに肩を落とすので、なぜかおれが慰める形になって「気にすんな」と言った。
相変わらずルフィは部屋の空気を意にも介さず口をあけて寝こけている。
「ほんとにおれたちあのふたりがどうとか、知らねぇんだ。おれは昼間仕事で外に出てるし、ナミは一日家だし。ゾロは日雇いみてぇな仕事で食いつないでるから不規則でさ。おれら仲いいけど、生活リズムは誰一人合わねェんだよ」
「ふーん」
なんの仕事してんの、とウソップに聞いてみる。
「おれ? おれ市役所。そこの公園に入ってるプレハブの仮設図書館。今はあそこにいんだ」
「へぇ。服務規程とかねぇの。そのパーマいいのかよ」
「うっせ、こりゃ地毛だ」
じゃれるみたいにウソップがおれに蹴りを入れ笑うので、ロビンちゃんもおれも笑う。場の空気が少しほどけて、おれはナミさんに渡されたまま開けていないビールをテーブルに置いた。
「飲まないの?」
「夜から仕事でしこたま飲まなきゃなんねェんだ。節制するわけじゃねぇけど、身体もたねぇから」
「もしかして、ホストクラブ?」
耳慣れない単語を舌先に乗せるみたいにロビンちゃんが言う。
おれはにっこり笑い、「店に遊びに来てくれる? ロビンちゃんなら指名がなくてもとんでいくよ」と胸に手をあて一礼する。
ふふ、と鼻先で笑った彼女は「今度連れて行ってほしい」とまんざらお愛想ではなさそうな口調で言った。
そのままおれたちはゆるゆると会話して、結局始まった時みたいな和気藹々とした弾む空気は取り戻せなかったが、三人でのらくらと話すのは案外楽しかった。
「そろそろ行かねえと」
頃合いを見計らって立ち上がる。
ナミさんは戻ってこなかった。
3階の自分の部屋まで行くのに、奴らがどの部屋にいるのか耳を澄ましてしまう下世話なじぶんに嫌悪感を感じる。
ネクタイを締めて階下へ降りると、リビングから挽きたてのコーヒーの香りがした。
顔を覗かせると、律儀に机の上を片した2人が向かい合ってコーヒーを飲んでいる。
「行ってらっしゃい」
ロビンちゃんが怪しく微笑んで、ウソップが爽やかな朝の顔で俺に手を振った。
「がんばれよー」
家を出て、まだ明るい空の下駅まで歩いていると、いつも感じる仕事への億劫さがなぜか上塗りされたようにぼやけて見えた。
それ以上に、「ナミ」と鋭くまっすぐに飛び込んできたゾロの声と、それより早く「ゾロ」と呟いた彼女の声がいつまでもいつまでも耳にこびりついて嫌な余韻を残していた。
一度抱いたくらいで、とナミさんは鼻で笑うかもしれない。
肩をすぼめて笑われるだけの自分が妙にはっきりと想像できて、ますます嫌な気分になった。
一九時の開店と同時にお得意さんがどばっと押し寄せて、彼女たちの隣に座りながら今日のメールを返せなかった言い訳を何度も何度も口にした。
仕事前に送らなければいけない営業用のメールは、彼女たちにとって自分の男からの愛の知らせに他ならない。
それを怠っては、捨てられるのはこちらに決まっているのだ。
お詫びと言ってポケットマネーでボトルを空けるのを数人に繰り返した。二本目からは客の支払いになるものの、数人分ともなればそこそこ大きな金額になる。
メール1つや2つがおれの数週間ぶんの生活費をあっという間に食い尽くして、穴だらけになった身体をおれは彼女たちに笑顔で提供する。
いつかふさがるのだろうかと、あてどない未来を夢想する。
ちっとも具体的な想像がつかないじぶんに、きっと案外今がしあわせなのだと納得するのをここ数年繰り返している。
「サンジくん」
するっと太ももの上を滑った薄い手のひらにハッとした。
その手から腕をたどって顔を見上げると、思い浮かんだ顔とは似ても似つかない別の女性で、一瞬あれ、と戸惑う。
勘違いしたのはその声と薄い手のひらが似ていたというただそれだけで、隣の彼女は太ももからするするとおれの身体を撫であげてぴたりと身を寄せた。
「お店、一時で終わりでしょ? 今日こそ付き合ってよ」
「うん? あー、うん、そうだね、どこ行こっか」
彼女はそんなの決まってると言わんばかりにうふふと笑うだけだった。
早く店じまいになんねーかなーと思う。
それまでにあと半分残ったこのボトルを空けさせて、次のボトルキープの札に名前を書かせ、程よく気持ちよくなった彼女がおれとの約束なんて忘れて店を出て行くのを笑顔で見送る算段をつける。
レディは好きだ。
すごく好きだ。
柔らかく、しなやかでしたたかで、欲望を満たすまでの緻密な駆け引きを楽しむ軽やかな身の施しには惚れ惚れする。
空きそうなグラスに氷を足し、酒を注ぎ、ころんと音を立ててステアリングするその一連の動作に心がこもらないのは、そんなレディが好きだという気持ちとは別の階層に属しているような気がしている。
そしてまた、この数日胸を浸した新しい生活とそこで出会った彼女へのむず痒い思いもまた、同じところにはないのだろう。
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※他のキャラとの絡みを若干匂わせる表現があります。苦手な方はご注意ください。
頭が痛い。
どうんどうんと鉄球が後頭部のあたりで跳ねている。重い痛みの機嫌を取りながらゆっくりと身体を起こした。
枕元の携帯を引き寄せて時間を確かめると朝の十時。シーツはまだぴんと張って真新しいが、自分のベッドに潜り込んだ記憶がなかった。
カーテンのない窓からさんさんと日がさして、緑の影が揺れている。のどかな午前がこの部屋の外で静かに進行していて、自分だけが取り残されて頭痛を抱えているように思えた。
はたと、ナミさん、と女性の名前が口に出た。
ナミさん、そうだ、ナミさんは。
下半身の倦怠感がじわっとせりあがってきて、昨夜の出来事を断片的に思い出させる。
灯りの消えたリビングで服を脱がせた。舌を絡めて、ソファに押し倒した。
細くてやわらかい彼女の腕がおれの身体にぴったり絡み付いて引き寄せる。
越してきて一日目のおれが周囲の状況に不慣れなのに対し、彼女だけが見知った場所でてきぱきとおれを誘導してすんなりと事を進行させた。
めがねをはずし、挑戦的におれを見上げたこげ茶の瞳を思い出す。
あれからどうしたっけ。
ぬるぬると記憶が少しずつよみがえる。
事を成し、ぐったり重なり合ったまま息を整え、そうだおれたちはそれから「それじゃあおやすみ」と別れて各々の部屋に戻ったのだった。
久しぶりにしたな、セックス。
あけすけな感想と裏腹に、やわらかくて温度の高い彼女の身体は思い出すだけで坐骨の辺りが痺れた。
着替えていたらコミカルな音で腹が鳴り、そういや買い出しから始めねばならんのだったとげんなりする。
調理器具だけあったところで食材がなければ手も足も出ない。
仕事の時間までまだ半日あるので出かけることにして、未だ殺風景な部屋を出た。
三階から二階に下りたところで、ちょうど二階の廊下から階段に差し掛かろうとしている黒髪の女性とはちあった。
ふとこちらに顔を向けたレディは、目を疑うほどの美女である。
「あら」
「こりゃびっくりだ。引っ越し早々家の中でこんな美人に巡り合うなんて」
あらあら、と彼女は言葉を続け、ふふっと短く笑って先に階段を降り始めた。
「あなたが引っ越してきた人ね。昨日」
「あぁ。サンジと言います。麗しの君は?」
「ニコ・ロビンよ。あなたの部屋の斜め下に住んでいるの」
「あぁロビンちゃん、僕はなんて幸運なんだ。君のような美しい人とひとつ屋根の下で暮らせるなんて」
彼女が階段を降りたったところでさっと前に回り、その手を取ってそっと口づける。
ロビンちゃんは慣れた様子で依然として「あらあら」と口ずさむように言ってから、「よろしくね」と笑った。
「今からお出かけかい?」
「いえ、私は珈琲のお湯を沸かしに」
階段を降りてすぐのリビングを、ロビンちゃんがひょいと覗き込む。
そして部屋の中にいるらしい誰かへ「おはよう」と声をかけた。
「おはよー」と闊達としたこの声はナミさんだ。
「会った? サンジ君」
「えぇ。面白い人」
ロビンちゃんがおれを放ってリビングキッチンへと入って行くので、おれもなんとなくあとへ続く。
ソファの、昨日おれたちが絡まり合ったソファの、L字の角の部分でナミさんは昨日のように足を伸ばして座っていた。
脚の上にはノートパソコン。
「おはよ」
ナミさんが言う。
「おはようナミさん。──あぁこの部屋には太陽がふたつもあるね」
眩しくて目が開かないよ、といえば「しっかり開いてるじゃない」とナミさんは笑った。
シュンシュンと、ロビンちゃんが火を入れたケトルが音をたてはじめる。
「どこか行くの?」
「え、あぁ、買い出しに。食料とか家具とかいろいろ、なんにもねぇからさ」
「そ、大事ね」
「いってらっしゃい」とナミさんとロビンちゃんに口を揃えて言われてしまい、おれはガキのように小さな声で「行ってきます」と呟く。
リビングを出かけたところで「あそうだ待ってサンジ君」と今度は呼び止められた。
「今夜たまたまここの住人みんな揃うみたい。顔合わせもかねて、一緒に夕食とらない? サンジ君の料理、また食べたいなぁ。なんて、ゲストはあんたなんだけど」
どう? と可愛く首を傾げられたが、おれは「あー」と不明瞭な声を出した。
夜は仕事だ。
「ごめん、今日も仕事で」
「あそっか。あんたこれからなんだったわね。んーじゃあ昼過ぎからいるやつだけで始めましょうよ。実は歓迎会しようと思って、お酒とかいろいろ注文しちゃったのよね」
ナミったら気が早いのね、とロビンちゃんが遠くで笑う。
「だってルフィが宴だー! って昨日うるさくて。ね、サンジ君どう?」
「あーそりゃ嬉しいよ。喜んで」
「やった。仕事前に騒いで悪いけど、今日だけね」
私も飲む口実ができてうれしい、とナミさんは眼鏡の下で屈託なく笑った。
昨夜おれの首に腕を回した時の魔物的な熱っぽさは微塵もない。
「じゃ、そゆことで。呼び止めてごめんね」
改めていってらっしゃいと送りだされ、きゃらきゃらと続くレディ達のお喋りを背中に受けてアパートを出た。
外の日差しは歌うようにやわらかく、白く空気の中でほどけている。意識を吸い取られそうな気持ちよさに春を感じながら、それと似通う別の種類の気持ちよさを思い出す。彼女の肌の感触は春の空気に似ていた。
昨夜のあれは、夢だったんだろうか。
夢だったとしたらそれはそれで、
「ラッキーだな」
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買い込んだのは最寄りのスーパーで食材を数日分。携帯で近所を検索すると商店街があったのでそちらへ向かい、肉は肉屋で、野菜は八百屋で、魚は魚屋でといった具合に買い出しを済ませていけばあっという間に両手は重い荷物で塞がってしまった。
まだ煙草のストックも買いたかったのだがもう持てそうにない。アパートのドアを開けるのも難儀なくらいだった。
身体で押し開けるようにして中に入ると、なにやらリビングの方がにぎやかだ。
なにはともあれ食材をしまわないといけないので入って行くと、真正面にいたルフィが机越しに「よーっす!」とおれに手を上げてみせた。
「サンジ! おけーり!」
ただいま、というのを一瞬ためらううちに、立て続けにナミさんとロビンちゃんが「おかえりなさい」と声を揃えてこちらを向いた。
「スーパーの場所分かった?」
「あぁ。商店街も近くていいな」
「そっちの方までいったの? 随分な荷物」
日用品だけ部屋に上げて来るよと言って、食材を置いてリビングを出た。やけに階段がぴかぴかと光ってみえて、おれが出かけている間に掃除をしてくれたんだろうかと思う。管理人だというナミさんがしてくれたのか、ハウスキーピングでも入ってるんだろうかと考えながら部屋に適当に買い出しの品を放り込み、すぐにリビングへ戻った。
ダイニングテーブルにはたくさんの酒やジュースが並び、いくつかはすでに開いているようだった。
ソファの方へ目を遣ると、見知らぬ顔がひとつ増えている。おれと目が合うと「お」という具合に目を丸くして「よっす」と男は言った。
「新入りよろしくな。おれウソップ」
「あぁ、よろしく」
人好きのする顔でにっと笑った鼻の長い男は、「ほんじゃまー主役も戻ったしもう一度乾杯しようぜ」と手元のグラスを握った。
「ばか、もう一度って言ったら先に始めてたことばれるじゃない」
「今更だろうが。ほらサンジもなんか飲めよ」
ナミさんに脇腹をつつかれながら、ウソップが顎で机の上を指し示す。ごったがえしているそこから適当にスミノフの瓶を抜き取った。
ルフィが「おれもサンジと同じのがいい」と言ってポテトチップスの大袋を抱えながらテーブルの方までやってくる。色違いのスミノフを手渡してやると、さんきゅーと言ってがりっと栓を開けた。
ロビンちゃんが大きな皿にピザ一枚をまるまる乗せてテーブルに運んできてくれた、それを見てルフィがうひょーと歓声を上げる。
ウソップが乾杯の音頭を取った。
「改めまして、はじめましてサンジ君。ようこそおれたちの城へ。仲良くやろうぜ!」
がつん、と勢いよくグラスとボトルがぶつかりあい、ぱんと弾けるみたいに心地よく宴が始まった。
ルフィは始まった途端、手にしていたスミノフのボトルをさっと逆さにしてするすると喉へと流し込んだ。
子どものようなあどけない顔のくせにいける口かよ、と内心驚いていると、しばらくがははがははと笑いながら大口を開けて吸い込むみたいに食べていたかと思えば、三十分もしないうちにソファにこつんと倒れ込んだ。
「おい、おまえ」
慌ててルフィの肩に手をかけて身体をひっくり返す。店でこんなふうに急性アルコール中毒を起こす奴を何度か見たことがある。しかしルフィはすこやかな顔で、口元からよだれは垂らしているものの至って健康そうに少し顔を赤らめて寝ていた。
「いーのよサンジ君ほっといて」
ナミさんがおれの手から空瓶を取り去り、代わりに冷えて結露した缶ビールを持たせた。
「いつもこうなの。人一倍酒に弱いくせに人一倍楽しくなって飲んじゃうから、すぐ潰れるの。転がしといて大丈夫よ」
「へえ」
そういえば随分気の知れた仲間のようだが、いつから一緒に住んでいるのだろうか。浮かんだ疑問をそのまま口にすると、ナミさんが「どうだっけ」というように周りを見渡した。
「私がサンジの次に新入りなのよね。ちょうど3か月前にここへ来たの」とロビンちゃんが手の内のグラスをかわいがるみたいにころころと揺らして言う。
「もともとここ、ルフィのおじいさんの家なの。だから家主の直系はルフィにあたるんだけど、一番初めに住み始めたのは私なの。ルフィのおじいさんがここを破格で貸しにだしてね。初めは姉と二人で住んでたんだけど、姉が仕事の関係で出て行ったからひとりになっちゃって。改修したから今はきれいだけど、当時は相当ぼろかったのよここ。だから私も出ようかなって思ったときに、ルフィのおじいさんがそれならアパート管理しないかって提案してくれて。改修費用とかもだすから、管理人になってくれって」
ほら私、ハウスワーカーだから、とナミさんはごきゅごきゅ喉を鳴らしておれに渡したのと同じ銘柄のビールを飲んだ。酒のせいか随分饒舌だ。
「そしたらおじいさんの孫のルフィがまず入ることが決まって、次にゾロ、ウソップ、ロビンとやってきたってわけ。だから私が一番古株で、5年くらい前から住んでる」
「元から知り合いってわけじゃねぇんだ」
「そ。誰一人として知り合いだったわけじゃないの。みんなここで初めましてしたのよ」
「ね」とロビンちゃんと視線を交わし合うナミさんは、上機嫌な様子でソファに腰かけ、ルフィを邪魔そうに押しのけた。
「せっかくだから自己紹介しておく?」
とてもいい悪戯を思いついたみたいな魅惑的な顔でナミさんが顔を上げたとき、ガツンバタンと玄関扉が開く乱暴な音が響いた。足元を揺るがして、また扉が閉まる。みんなが一斉にそちらへ顔を向けた。
あぁ、とロビンちゃんが全てを悟ったみたいな声を洩らすが、なんのことだかさっぱりわからない。
すぐに玄関先に続くドアから姿を現したのは、今この場にいなかったゾロだった。
昨日の昼間初めて出会ったときよりも数倍人相を悪くして、しかもどうやら息を切らしているような切羽詰まった空気さえまとい、ゾロは無言でリビングの入り口に立つと何かを探すようにおれたちを見渡した。
「おけーり」とウソップが小さく声をかける。
ナミさんが「ゾロ」とこぼした。
するとゾロの視線の焦点が、ぱっとナミさんに合わさる。
ナミ、とゾロの口が動いた。
「来い」
唸るようにそう言うと、ゾロは黙って階段の方へと消えた。あんなに乱暴な音を立てて入ってきたくせに、階段を上る足音はほとんどしなかった。
ナミさんがすっと立ち上がる。
「もー命令すんなっての」
軽い口調とは裏腹に、ナミさんの唇がきゅっと締まる。同時にじわっと茶色い目から滲む熱がちりっと空気中に漏れ出して、息を呑んだ。
「ごめんねー、ちょっと」と言って、ナミさんはゾロを追いかけて部屋を出ていった。
彼女が消えた部屋は、一瞬忘れられたみたいにしんと静まり返った。
「お、あっと、すまねぇな、ゾロが勝手言ってよぉ」
ウソップが場を取り持つみたいに必要以上に手をばたつかせて声をあげる。
ロビンちゃんは黙って肩をすくめて、「仕方がないのよ」と身振りで示した。
一体何が仕方がないのかおれにはさっぱりで、彼女が座っていたソファのスペースがぽかりと空いていることにばかり意識が向かう。
「あのふたり、なんかあんのか」
聞きたくもないくせに口をついていた。たぶんものすごく、聞きたかったんだ。
ウソップは「やー、知らん、ほんと、知らね」ともごもご口ごもり、ロビンちゃんも「はっきりと聞いたことがないから」とまたもや肩をすくめる。
「なんかごめんなー、空気こわしちまって」
ウソップが諦めるみたいに肩を落とすので、なぜかおれが慰める形になって「気にすんな」と言った。
相変わらずルフィは部屋の空気を意にも介さず口をあけて寝こけている。
「ほんとにおれたちあのふたりがどうとか、知らねぇんだ。おれは昼間仕事で外に出てるし、ナミは一日家だし。ゾロは日雇いみてぇな仕事で食いつないでるから不規則でさ。おれら仲いいけど、生活リズムは誰一人合わねェんだよ」
「ふーん」
なんの仕事してんの、とウソップに聞いてみる。
「おれ? おれ市役所。そこの公園に入ってるプレハブの仮設図書館。今はあそこにいんだ」
「へぇ。服務規程とかねぇの。そのパーマいいのかよ」
「うっせ、こりゃ地毛だ」
じゃれるみたいにウソップがおれに蹴りを入れ笑うので、ロビンちゃんもおれも笑う。場の空気が少しほどけて、おれはナミさんに渡されたまま開けていないビールをテーブルに置いた。
「飲まないの?」
「夜から仕事でしこたま飲まなきゃなんねェんだ。節制するわけじゃねぇけど、身体もたねぇから」
「もしかして、ホストクラブ?」
耳慣れない単語を舌先に乗せるみたいにロビンちゃんが言う。
おれはにっこり笑い、「店に遊びに来てくれる? ロビンちゃんなら指名がなくてもとんでいくよ」と胸に手をあて一礼する。
ふふ、と鼻先で笑った彼女は「今度連れて行ってほしい」とまんざらお愛想ではなさそうな口調で言った。
そのままおれたちはゆるゆると会話して、結局始まった時みたいな和気藹々とした弾む空気は取り戻せなかったが、三人でのらくらと話すのは案外楽しかった。
「そろそろ行かねえと」
頃合いを見計らって立ち上がる。
ナミさんは戻ってこなかった。
3階の自分の部屋まで行くのに、奴らがどの部屋にいるのか耳を澄ましてしまう下世話なじぶんに嫌悪感を感じる。
ネクタイを締めて階下へ降りると、リビングから挽きたてのコーヒーの香りがした。
顔を覗かせると、律儀に机の上を片した2人が向かい合ってコーヒーを飲んでいる。
「行ってらっしゃい」
ロビンちゃんが怪しく微笑んで、ウソップが爽やかな朝の顔で俺に手を振った。
「がんばれよー」
家を出て、まだ明るい空の下駅まで歩いていると、いつも感じる仕事への億劫さがなぜか上塗りされたようにぼやけて見えた。
それ以上に、「ナミ」と鋭くまっすぐに飛び込んできたゾロの声と、それより早く「ゾロ」と呟いた彼女の声がいつまでもいつまでも耳にこびりついて嫌な余韻を残していた。
一度抱いたくらいで、とナミさんは鼻で笑うかもしれない。
肩をすぼめて笑われるだけの自分が妙にはっきりと想像できて、ますます嫌な気分になった。
一九時の開店と同時にお得意さんがどばっと押し寄せて、彼女たちの隣に座りながら今日のメールを返せなかった言い訳を何度も何度も口にした。
仕事前に送らなければいけない営業用のメールは、彼女たちにとって自分の男からの愛の知らせに他ならない。
それを怠っては、捨てられるのはこちらに決まっているのだ。
お詫びと言ってポケットマネーでボトルを空けるのを数人に繰り返した。二本目からは客の支払いになるものの、数人分ともなればそこそこ大きな金額になる。
メール1つや2つがおれの数週間ぶんの生活費をあっという間に食い尽くして、穴だらけになった身体をおれは彼女たちに笑顔で提供する。
いつかふさがるのだろうかと、あてどない未来を夢想する。
ちっとも具体的な想像がつかないじぶんに、きっと案外今がしあわせなのだと納得するのをここ数年繰り返している。
「サンジくん」
するっと太ももの上を滑った薄い手のひらにハッとした。
その手から腕をたどって顔を見上げると、思い浮かんだ顔とは似ても似つかない別の女性で、一瞬あれ、と戸惑う。
勘違いしたのはその声と薄い手のひらが似ていたというただそれだけで、隣の彼女は太ももからするするとおれの身体を撫であげてぴたりと身を寄せた。
「お店、一時で終わりでしょ? 今日こそ付き合ってよ」
「うん? あー、うん、そうだね、どこ行こっか」
彼女はそんなの決まってると言わんばかりにうふふと笑うだけだった。
早く店じまいになんねーかなーと思う。
それまでにあと半分残ったこのボトルを空けさせて、次のボトルキープの札に名前を書かせ、程よく気持ちよくなった彼女がおれとの約束なんて忘れて店を出て行くのを笑顔で見送る算段をつける。
レディは好きだ。
すごく好きだ。
柔らかく、しなやかでしたたかで、欲望を満たすまでの緻密な駆け引きを楽しむ軽やかな身の施しには惚れ惚れする。
空きそうなグラスに氷を足し、酒を注ぎ、ころんと音を立ててステアリングするその一連の動作に心がこもらないのは、そんなレディが好きだという気持ちとは別の階層に属しているような気がしている。
そしてまた、この数日胸を浸した新しい生活とそこで出会った彼女へのむず痒い思いもまた、同じところにはないのだろう。
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