OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
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「マルコ隊長!オヤジが呼んでましたよ」
「ああ、ありがとよい」
いつもの日常業務が一息ついた頃、オヤジからの急な呼び出し。
だが別に珍しいことでもなくオレはぼんやりとしながら船長室へと向かった。
「オヤジ、入るよい」
「ああ、マルコか」
大作りの扉を開けると、つんと鼻を突くアルコール臭。
思わず顔をしかめた。
「オヤジまた昼間から飲んでたのかい」
「グララララ、堅ェこと言うな。これが最後だ」
そういいぐびりと喉を鳴らして酒を口内に注ぎ込んでいたが、そのジョッキにはなみなみと液体が注がれていて、思わずため息が零れた。
「…で、オヤジ、話ってなんだい」
「ああ、最近おめェアンと仲良くやってるようじゃねェか」
「!」
予想だにしなかったオヤジの言葉に自然と目が見開かれる。
思わず狼狽したような視線を送ってしまった。
所在なさ気に首元をさすると、グララといつもの笑い声が響く。
「まずは女のオヤジに顔見せるっつーのが筋ってもんじゃあねェか?」
「…ああー、よい…」
あんたはオレのオヤジでもあるだろがとも思ったがわざわざ反論しないでおく。
オヤジの気持ちもなんとなくわかるからだ。
「…悪かったよい…」
首元に手をやったままそう言うと、オヤジは小さく笑ってジョッキの中身を飲み干した。
「オレァてめェらのことにとやかく言うつもりはねェけどな。アンの奴ァオレの一人娘だ」
「ああ…」
「守ってやれよ」
オヤジの細い目は慈愛に満ちていて、それでいて男親の厳しさを垣間見せていた。
思わずオレの目もキツくなる。
「わかってるよい。…ってかあいつは守らなくても十分強ェ」
「グララララ!違いねェ!」
豪快に笑いもう一つの酒樽に手を伸ばしかけるオヤジを視線で制しながら、ふつと浮かんだひとつの考え。
「…だが、オレァこの船にいる限りあんたが1番だ。
オヤジを守ることをおれは何より優先する。
悪いがこれだけは譲れねェよい」
高い位置にあるその顔を見上げながらそう言うと、オヤジはしばらくの間目をぱちくりさせて、また豪快に笑ったのだった。
「お前ェは息子にするにゃァ最高だがいい男たァ言えねェなァ!」
くしゃりと顔を歪めて笑うオヤジに返す言葉も無く、オレは相変わらず首元の手をもぞもぞと 動かす。
オヤジはそう言ったが、きっとそれはアンにとっても同じこと。
それをオヤジもわかっているからこうして笑っていられるのだ。
「話ってのはそれだけかい」
「ああ、わざわざ悪かったな」
「…いや、」
オレも悪かったよいと口にして、オレはその部屋を後にした。
正直内心複雑だった。
息子の女が娘で娘の男が息子なオヤジも相当複雑な心中だろうとは察するが、オレの脳内では先ほどのオヤジの言葉が軽く渦巻いていた。
もし、本当にもしも、2人を選ばねばならない時が来たとしたら。
オレは迷わずあいつを捨ててしまう。
そしてオレはそれをきっと後悔する。
いや、あいつの強さを信じているからこそできることなのだが。
どちらも守ればというのは、オレが生きる世界では無理だ。
そんなのは所詮甘えだ。
だからそのときがなるべく遅く来るようにと、オレはそんなもやもやとした視界の悪い思考を勢いよく振り払ったのだった。
「オヤジっ!」
「ああ、アン来たか」
よじよじとオヤジの膝を登り、いつもの場所に身体を落ち着かせる。
オヤジは手を添えてあたしを支えてくれた。
「オヤジまた酒飲んでる」
「グララララ!今日はオレァ怒られっぱなしだなァ」
ぐびりと気持ち良さげに酒を煽るその姿はオヤジらしくて好きだけど、ナースやマルコが言うようにあまり身体に良さそうではない。
ので、彼らがするように注意してみたのだが、あたしが言ったところでオヤジは酒を置こうとはしなかった。
「で、話って?」
「ああ、アンてめェマルコのこともオレに話してくれねェったァ寂しいじゃねェか」
「!」
途端に全身の血が顔に集まり、熱が灯る。
そんなあたしをオヤジは至極楽し気に眺めた。
「グララララ!女の顔しやがって」
「…うう」
オヤジはまた一口ジョッキに口をつけ、ニヤリと笑う。
「てめェは初めっからマルコの奴を気に入ってやがったからなァ。
よかったじゃねェか」
そういいあたしの頬を大きな親指でぐいと撫でる。
あたしは嬉しいのと照れ臭いのとで、意味もなく小さな笑いを零したのだった。
「マルコに泣かされたらおれに言えよ」
その太い指に頬ずりをして、うんと頷く。今のところそんな予定無いけどね。
あ、でも、
「じゃああたしがマルコに振られたら慰めてくれる?」
そう言うと、オヤジはぱちくりと瞬きをひとつ。
「だってマルコあんなにかっこいいもん。あたしよりマルコに合う人が絶対いつかマルコを連れてっちゃう。だからそのときは慰めてね」
オヤジは少し目を細めて、何かを考える様にひげに手をやる。
オヤジの輸液パックを取り替えていたナースは眉を寄せてあたしを見た。
ぴょいとオヤジの膝から飛び降り地に足をつける。
「話って、それだけ?」
「ん、ああ、」
「じゃあ行くね、あたし昨日の書類溜めててマルコに怒られたばっかなの」
ひらひらと片手を振りながら船長室を後にする。
あたしの背中は、顔を見合わせるオヤジとナースを見ていた。
「…ユリア…どう思う」
「同じことを考えてると思うわ、パパさん」
「グララララ…手放せなくなるのはあいつの方のように思うがなァ!」
だって息子ってそういうヤツ
(ちょっとパパさん、お酒はそこまでよ)
(アホンダラァ!)
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麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
白ひげ一家を愛して12416中心に。
さらにはエース女体化でポートガス・D・アンとマルコの攻防物語。
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足りん
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