OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
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ご機嫌な様子で立ち去るナミュールの後ろ姿をなんとも言えぬ気分で見送ったアンは、とりあえず食堂行こうか、と再び足を動かした。
二人が触れた額に指先で触れてみる。
自分の熱でじんわりと暖かくて指先も暖まった。
(…なんか、変な感じだ、)
おかしなブームが始まらないといいけど、と肩を竦めてアンは食堂へと向かった。
思った通り人も疎らなこの時間帯、食堂では数人のコックが暇そうに煙草をふかしたり新聞を読んだりと、どこか気怠げな空気が漂っていた。
数人の隊員もいたが、若い彼らは島につけばそれなりにすることも行く所もあるため数は少ない。
せっかくの休憩中に悪いかな、と遠慮をちらつかせつつも年配のコックのもとへと歩み寄った。
「ごめん休憩中に、なんか食べ物ないかな」
「ん、アンか。あるぞあるぞ、さっきの昼の余りのパエリアかオヤツのチョコムース、どっちがいい」
「どっちも」
「だろうな。じゃあパエリアとデザートにムースで」
ぱさりと新聞をテーブルに放り投げ、コックは大きく伸びをして厨房へと戻って行く。
その姿を見送って、アンはコックが座っていた椅子にすとんと腰を下ろした。
机に肘をつき手のひらに顎を置き、これからくるであろう食べ物に期待を膨らませて思わず鼻唄がこぼれ出る。
何の歌かなんてわからないが、細い旋律が食堂を満たしていく雰囲気はとても和やかで、そこにいるクルーたちの顔は次第な緩んでいった。
アン自身も、あぁなんかいい気分だなんて思いながら足をぶらつかせていたその時、がたんと両隣の椅子が引かれた。
「えらくご機嫌じゃあねぇか、アン」
「アンは暇してるんだろうなと思っていたが、そうでもなかったか」
両隣に腰を下ろしたのはスピード・ジルとクリエルで。
「あれ、二人とも仕事は?」
一段楽したんだとクリエルが答えると、アンは何してんだとジルが問う。
「今パエリアとムース待ってんの!甲板行くとさ、ハルタとラクヨウが…」
そこまで言って、アンはぱっと口をつぐんだ。
この様子からして2人は今アンが置かれている状況を知らないような気がする。
ナミュールの件を考えると油断はできないけど、とアンは2人をじとりと見遣る。
「ハルタとラクヨウがなんだって?」
「なんにも!」
なんだそりゃ、とジルが笑いを漏らす。
キスが嫌とかそういう話ではない。
くすぐったいのだ。
大の大人の男が、歳若い自分を見ては破顔して、キスを強請るのが少し可笑しくて、少しくすぐったいような。
ジルに笑われたことに気まずさを感じたアンは、前髪をくしゃりと掴んでやり過ごす。
「アン知ってるか?」
声の方に顔を向けると、クリエルのメガネがてらりと光った。
「今日はうちの2番隊隊長にキスできるらしくてな」
クリエルの言葉を引き継いだジルがそう言い、アンがうぁ、と不明瞭な言葉を吐いたその瞬間にはもう、右側のこめかみに小さなぬくもりが。
「わっ、」
驚いたのも束の間、次は左側のこめかみに小さな口づけが落とされた。
「もーらい、」
ニヤリと笑うジルと照れ臭そうに視線を逸らすクリエルは、アンの頭上で高く互いの手を打ち鳴らした。
Please kiss me!
(両側からとかズルい!)
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麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
白ひげ一家を愛して12416中心に。
さらにはエース女体化でポートガス・D・アンとマルコの攻防物語。
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