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OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
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土曜日の夜、アンはファミレスのバイトの帰り道で疲れた体にムチ打ってペダルを漕いでいた。

遊びという遊びを知らないアンは休日の上手い使い方もよくわからないまま、事務の仕事がない土曜日は終日バイトを入れていた。
さすがに日曜は家のことなど細かいことをしなければならないので、まるっと一日本当の休みである。
その休みを、アンは大抵家で過ごしていた。





(・・・さむっ)





四月下旬とはいえ、夜の外気は冷たく澄んでいる。
ペダルを漕いでいるとはいえ、滑らかに進む体にぶつかる風がアンの体を冷やした。


新居に移って一か月、すでに慣れてきた自転車置き場に自分のそれを止めてしっかりと鍵をかけ、アパートの表へと歩いていく。
冷えた両腕をさすりながら鉄筋の階段に足をかけたとき、上から同じように階段を軋ませる音がしたことでアンは顔を上げた。





下りてきたのは、シンプルなカットソーにスカート姿の女性で、綺麗に伸びた髪がふわりと揺れていた。
階段に上りかかっていたアンは慌てて体を端にずらす。
それに気づいた女性はアンの気遣いににこりと笑って小さく頭を下げた。
近くで見ると女性は華やかな顔立ちで、清楚な笑顔が印象的な綺麗な人だった。



(・・・なんかいい匂いしたぞ)



あんな人がこんなところに何の用だろうと、通り過ぎて行った女性を見送ったアンは階段を上っていく。
住民ではなさそうだなぁと考えながら二階に到着したアンの目に、いつもの紫煙をくゆらせながら今まさに部屋へと引っ込もうとしている隣人の姿が映った。




「あ」

「・・・おう、遅ぇな」

「うん、バイト。マルコは?」

「・・・ちょっと、ねい」



ふーんと相槌を打ったアンは、マルコの視線が一瞬アンの背後に移ったのを捉えた。





(あぁ、そういうこと)




いつもはそっち方向に働かないアンの勘が今ばかりは敏感に反応して、マルコがなぜ手ぶらで外にいたのかという理由がしっかりとわかってしまった。
煙草をふかすだけならばベランダでいい。
外に出て見送りをする必要があったのだ。





(・・・別にごまかさなくてもいいのに)





今日はさみぃな、などと取り留めのないことを言うマルコには適当に相槌を打って、アンはただマルコの言葉を受け流していった。
なぜか出所のわからない怒りまでわいてくる。
それと同時に、なぜ以前マルコがアンに『早く帰れ』と言ったのか、結構前の話だというのにその理由にも気づいた。





「・・・もう、寝る」

「ん?・・・あぁ、早く部屋入れよい」「ん・・・」




唐突に話を切ったアンに特に不審な顔を見せることもなく、マルコはあっさりとアンが部屋に入っていくのを見届けた。

ぐちゃぐちゃと言いようのない気持ちだけが、アンに残った。




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 麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
白ひげ一家を愛して12416中心に。
さらにはエース女体化でポートガス・D・アンとマルコの攻防物語。



我が家は同人サイト様かつ検索避け済みサイト様のみリンクフリーとなっております。
一声いただければ喜んで遊びに行きます。

足りん
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