OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
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ごくっと、男たちが生唾を飲み込む。その中の紅一点、アンも同じく息を詰める。
輪を作る男たち(+アン)の中心にそれぞれの手がすっと差し出される。
「負けた奴、一人で行けよ」
「怪我を負った場合のナースの準備は万端だ」
「よし、」
じゃんけんぽんっ!!
「・・・あ、」
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・!と悲痛な叫びが食堂に響き渡った。
15人一度にじゃんけんして一人負けするという奇跡にも近い偉業を成し遂げたアンは、ひとり長い廊下をぽてぽてと歩く。
これから世にも恐ろしいことが始まる。
みんな部屋の外までは付いてきてくれたっていいものを、誰も来てくれない。みんなこの恐ろしさを分かっているからだ。
(あぁ、ほんと、生きてられるかな・・・)
とりあえず自分はロギアだ、たいていの物理攻撃は効かない。
だがこの世には覇気という便利なのか不便なのかわからないような代物を垂れ流す奴がいる。
特にこの船は猛者ばかり。隊長たちの覇気は並大抵じゃない。
だというのに。
「あぁよかった!アンかマルコがすべきだと思ってたんだよオレは!」
「考えてみりゃそうだよな、アンもマルコも普通の攻撃はきかねぇ」
「あのな、オレァ普通にいてぇんだよい、治るだけで」
「ま、とにかく」
アンよろしく!!
14人の男どもに満面の笑みで見送られると言うのは、なんか、こう…身震いする。
目的の部屋の前で立ち止まったアンは、はぁ、と思いため息をひとつ吐き出した。
何をするかって?
イゾウを起こすのだ。
意味はないと知りつつとりあえず扉をノックする。いつもはだれそれ構わず扉とあればノックもせずに開けるアンだが、こんなときばかりは妙に丁寧になる。
もちろん返事などない。
きぃ、と木造の扉を内側へと押しあける。
ふわりと嗅ぎなれない香りが中から漏れ出し、きっちりと閉められたカーテンの裾からは既に朝日ではない太陽の光が零れていた。
すすす、と足音忍ばせベッドへと歩み寄る。
もしかしたら足音高く近づいたほうがいいのかもしれないが、そうすると厄介なことになる。
イゾウは発砲するのだ、寝ながら。
安眠妨害反対とでも言わんばかりに、近付いたものに発砲する。その素早さと言ったら戦闘の時と何ら変わりないのだから困る。
普通に肩を揺らしたり布団をはぎとったくらいでイゾウが起きないことは実証済みだ。
しかもそんなことをしたクルーは必ず怪我(しかも結構重度)をして帰ってくる羽目になる。
アンは、とりあえずイゾウから銃を取り上げることにした。
物音立てずベッドのわきに立ったアンは、イゾウの枕元に置いてある銃を素早く手に取った。
(・・・上手くいった、)
思いのほか簡単に済んでしまった。
とりあえずこれで発砲される危険はないわけだ。
銃をイゾウの手の届かない仕事机に置き、再びベッドのわきに戻る。
さて、どうやって起こそうか。
叩いたりしたくらいでイゾウは起きそうにない。
でもこのまま寝続けたらイゾウは簡単に2日くらい寝る。
イゾウの寝起きの悪さはこの船では周知の事実で、知らないのはご本人様だけだ。
事実を教えてみても真に受けないし、たとえ2日くらい寝続けたって起きたその日のうちに滞った仕事をすべて片付けてしまうのだからマルコだって何も言えない。
オヤジは「寝る子は育つ」精神だから、イゾウがよく寝ることはむしろ喜ばしいらしい。
(いや、あたしも人のこと言えないんだけどね・・・)
まだ攻撃しないだけましだと思ってほしい。
ちらりと布団の上部をめくってみると、八方に広がった黒いもの。
(怖ァッ!!)
うつ伏せで、しかも髪の毛入り乱れて爆睡している。
ゆっくりと規則正しく上下に動く背中が、イゾウが本当に深く眠っていることを告げている。
なんとなく、起こすのに気が引けた。
自分も、寝続けることがどんなに気持ちいいかよくわかっているつもりだからだ。
でも今日ばかりは起こさなくては。
明日は白ひげ傘下の海賊団が集まる会議がある。そこに隊長16人揃わないというのはなんとも締まらないものだ。
「…イ、イゾウっ!」
声を張り上げてみても、規則正しい呼吸は続く。
ただ、イゾウの左手が枕元を無造作に探っていた。
銃をどけておいて本当によかった。本当に。
(そうだっ、目!)
アンが会議中眠りに落ちそうになると、マルコはむりやりアンの目を開かせる。
あれは痛い上に目が乾くから、嫌でも目が覚めるのだ。
それをイゾウに実行しようと思ったのだが、いかんせん顔が髪に埋まってどこかわからない。
(・・・顔、掘ろう)
だいぶ怖いが、そっとイゾウの髪に手を伸ばし、とりあえず顔がどっちを向いているのか確認する。
髪の束を持ち上げてみると、イゾウの顔が出てきた。上手いことこっちを向いている。
「・・・おぉ・・・」
変な感嘆の声がでてしまった。
しかし現れたイゾウの寝顔は、アンでも感嘆するくらい綺麗だった。
いつものように化粧気がないのに、この人は変な色気がある。
しかも化粧がないぶんやっぱり男っぽい。
見とれたようにまじまじとイゾウの寝顔をこれでもかと言うほど眺めていたアンだったが、イゾウが不意に目を開けたためはっとした。
「イゾウ起き…」
喜んだのも束の間、細く開いた目の隙間はアンを捉えているのかどうかもわからないほど朧だと言うのに、イゾウの手はまっすぐアンに伸ばされ、ものすごい力でアンを引っ張りこんだ。
「うわっ!」
突然のことに反射が追いつかず、顔からイゾウの背中に倒れ込む。
肩の骨がモロにアンの鼻にぶつかった。
「いったぁーっ・・・」
つぶされて痛む鼻を押さえようと手を顔に持って行く途中、むず、と身じろぎができないことに気付く。
視線を下げると、抱き枕よろしくイゾウのたくましい両腕がアンの腰をがっちりホールドしていた。
「ちょ、イゾウ!いたっ!いたたイゾウきついってば!」
ぎゅうぎゅうと締め付けるように、アンがもがけばもがくほど腕の力は強くなる。
それに気付いたアンは、諦めてふぅと息をついた。
ベッドに膝をついたアンの下腹部に顔を寄せるようにして眠りこけるイゾウの顔は、端正なのにどこか幼い。
言うなれば儚かった。
紅の乗っていない唇が薄く開いて、ごにょ、と何かを呟いた。
アンは思わず顔をほころばせる。
(…イゾウは、おっさんに見えないなぁ・・・)
そんなことを考えているうちに、ベッドのふかふか具合とイゾウが与えてくれる温もりがアンの眠気を誘う。
(…あ、やば…)
駄目だあたしはイゾウを起こしに来たのに、これじゃミイラ取りがミイラにってやつだ…
しかし必死で抵抗する頭とは反比例するように瞼は下がっていく。
ぽすんとイゾウの枕に頭を横たえてしまえば、すうっと意識は遠のいていく。
おなかのあたりで規則正しい寝息が聞こえてくるのがこれまた心地よかった。
ふわりと意識が浮上して目覚めたイゾウは、珍しく自分の寝起きがいいことに気付く。
自分の独特の香の香りと煙管の香りに混じって、柔らかい太陽の匂いがする。
上体を起こして、一瞬目をむいた。
(・・・こりゃぁ、)
すかーっと見ているこちらが気持ちいくらいの寝息を立てて眠る小娘一匹。
どうぞ召し上がれってことか?と勝手に解釈してみるが、それを行動に移す間もなく再び襲ってきた眠気。
イゾウは寝こけるアンの肩を抱き込み自分もろとも掛け布団を掛けた。
なんとも夢見がよさそうだと思っているも束の間、陽だまりの匂いに包まれるようにして、ゆるやかにイゾウの意識は落ちて行くのだった。
ふたりでしあわせに身を委ねよう
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麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
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さらにはエース女体化でポートガス・D・アンとマルコの攻防物語。
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