OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ（いまはもっぱらこっち）を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
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「イゾー…さんは、」
「イゾウ」
「…イゾウも、ここの編集者なの？」
「いんや、オレァここに世話んなって契約してるモンだ。
こうしてコーヒー飲んでられるわけだ、
マルコもたしかサッチんとこと契約してるって言ってたっけと思い
しかし実際のところ目の前にこんもりと積まれるように置かれた細
アンが目を離そうとしないそれらの物資はこの会社の各フロアから
そんなアンの様子を特に気にするでもなく、
「おおおおおこれは期間限定のプチシュー抹茶味…！！あ、
「そりゃよかった」
「イゾウも、はい」
「おうサンキュ、」
アンが差し出してきたクッキーを受け取れば、
それにイゾウが笑い返したが、
仕方がないのでイゾウはクッキーの包みを開けた。
一方サッチはソファの背もたれにだらりと両腕を乗せ、
いたわりのつもりでアンがビスケットをサッチの口元へ持っていけ
だらしなく四肢を伸ばしたまましゃくしゃくと咀嚼する音だけが隣
＊
「アン、お前さん歳は」
「21」
「へぇ…」
アンの答えに対しイゾウが楽しげに口角を上げると、
「…イゾウ。だからお前その目ヤメロって」
獲物見つけた獣じゃねェんだから、
エモノ？と首をかしげるアンにイゾウは人のいい笑みを見せて、
「アンはOLなんだって？」
「うん、何で知ってんの？」
アンの当然な問いかけは綺麗に流して、
「勿体ねぇなあ、こんな別嬪堅気に放っておくったぁ」
「堅気っておま、」
違ぇだろうがと突っ込むサッチを傍らに、
「何の話？」
イゾウはすっとなめらかな動作でアンの顔に腕を伸ばし、
「アン、オレァ写真を扱うモンでね」
「写真？…カメラマン！？」
すごい！かっこいい！
「オレァ物書きからこっちの世界に転がりこんだ野郎だからな、
それにあれだ…あいつも、一度オレが撮ったことがあんだぜ」
「マルコ！？え、なんで！？」
どうしよう笑える。
「イゾウ…
こっから上が載ったってだけよ、
「インタビュー？」
「あれぁ…マルコの記事がちぃと話題んなった時じゃねぇか。
「あるの！？みたいみたい！！」
「んー…相当前だぜ、あるかなバックナンバー」
ちょいと待ってろとサッチはだらけきっていた体を起こし、
さっきまでもう動かんと言うように沈んでいたサッチの体が今はき
当人に知られりゃしばかれっだろなあと思いつつ、
数分後、
「これよこれ」
サッチが開いたそのページの上に、三つの影が落ちる。
ページの右上にはマルコの名と、少し質の粗い写真。
そこに陣取るのは、予想通りの見慣れた顔。
「うわっ！マルコ若い！」
「今から…15年くらいか？」
「でもすっごい機嫌悪そう」
眉間のしわは今と一緒だとアンが笑った通り、
「オレも若かったからなぁー…」
インタビューの顔写真といえど上手いことこいつを引っ張れねぇで
口ぶりだけはやけに古っぽいというか江戸っぽいというか…
マルコやサッチより年下だと思っていた。
そうか、
あ、でも、
「15年前かぁ…あたしまだ6歳だよ」
変なの、とアンが笑ったその瞬間、
そして隣のサッチはもたげていた頭を起こし、6歳…
「？」
「…こりゃあ立派な犯罪者だな、あいつも」
「？ だれが？なにが？」
「・・・ろくさい・・・」
可笑しげに目を細めたイゾウとは対極的に、
「ちっちぇぇアン、見てみてぇなぁ」
「えぇ、やだあ」
間違いなくクソガキだもんとけらけら笑うと、
「あ、アンちゃん、マルコにはコレ、内緒な？」
サッチがだらけった腕を伸ばして指さすのは渦中の雑誌で、
「わかった！」
にししっと肩を揺らして笑う隣の女の子を目の端に移して、
「サッチさーん！ここ1ページ余るんすけどー！」
呼ばれた当人サッチはその声の主を振り向き、
「おーおー、今いくってんだよ」
まったくオレッチ引っ張りだこで困っちゃう、
しかしその顔には疲ればかりではなくて、
「ごめんなアンちゃん、ちょいと行くわ」
「あ、うん、こっちこそごめん、もうすぐ帰…」
「それは駄目。こんなに早く帰っちまったらつまんねぇじゃん」
オレが。
という心情は含めずにそう言えば、アンはほっと顔を綻ばせた。
自宅の隣でマルコが苛立たしげに机を叩いていることなどすっかり
さあ1ページどうしよっかなーと呟きながら、
「携帯、光ってんぞ」
そういってイゾウが指差すのはアンのちょうどお腹のあたり、
黄色い光がピコピコと漏れていた。
「あ、ほんと」
「マルコか？」
「たぶん」
ぱかりとそれを開けば、
「どうせ早く帰ってこいとかそんなんだろ」
「…うんビンゴ」
ははっと乾いた笑いを零すアンを眺めながら最後の一口をすすった
「今日昼から用あるか？」
「うん？用？もうないよ」
そりゃいいとイゾウが口端を上げる一方で、アンは話が読めず、
「じゃあ腹のほうはどうだ、すいてっか」
「あー…そう言えば。あ、でもほら、お菓子食べたし」
もう帰るだけだからがんばれる！と笑顔付きで返答すれば、
「よしじゃあちぃとばかし待ってな」
「？ どっか行くの？」
「いいもん持ってきてやっから、いい子で待ってな」
すぐ戻る、と踵を返したイゾウは、
なんのこっちゃとアンがひとりつくねんと座っていたのはものの2
「ほらよ」
ぽいと膝の上に置かれた紙のボックスに、アンは目を奪われた。
「…これ！駅前の開店同時に並ばないと買えないドーナツ！！
なになになんでどうして、と食いつくアンに、
「昼飯代わりになるかはしんねぇが、
「すき！だいすき！」
食べていいの！？
「うーまーいー！！」
最高！ドーナツ最高！イゾウ最高！
感動のあまり目の端に涙を浮かべながら手の中のそれを味わってい
あっはっはとこれも見目に似合わない豪快な笑い方である。
「あー、やっぱアン、お前さん最高だわ」
「？」
なにがと問いかけたアンの声を遮ったのは、
声のほうを振り向けば、Tシャツにジーパンと言ったラフな姿の、
「ちょ、イゾウさん！
「あぁ？だから口説いてる」
さらりと返答したイゾウは、
しごとのはなしか、
「アン、お前さんモデルんなってくれやしないか」
ちゅぱっ、と景気のいい音が辺りに響いた。
[10回]
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麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
白ひげ一家を愛して１２４16中心に。
さらにはエース女体化でポートガス・Ｄ・アンとマルコの攻防物語。
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