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OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
ぶるっと、腰のあたりから首筋まで走った寒気で目が覚めた。
目の前には、こんもりと盛り上がった毛布。
下着一枚のマルコの身体は惜しげもなく外気にさらされていた。
 
 
(…寒いわけだよい)
 
 
共有していたはずの毛布を体に巻きつけて、マルコの伸ばした腕の一番遠いところに頭を置いて背を向けているからだは心持ち丸くなっている。
寒くてすり寄ってくるのなら可愛げがあるものだが、毛布をひとり占めするとはいい度胸だ。
マルコは体を起こして、冷えた身体を包む衣服を探した。
アンの頭から腕を抜いてもアンはピクリとも動かない。
服はベッドの下に散らばっていた。
アンの服と自分のそれが入り混じっている。
とりあえずズボンをはいた。
 
ベッドの外側に足を下ろして腰かけると、ちょうど正面には窓がある。
いい天気だ。
確かこの島は春島だった。春島の、春だろうか。
 
波に揺られないベッドはやはりよく眠れる。
マルコはサイドボードに置いてある煙草に手を伸ばし、マッチを擦った。
大きな火種がすぐそこにあるというのにマッチを使うのは、いくらか馬鹿馬鹿しい気分にさせる。
煙を吸い込むと、慣れた苦さが肺を満たして落ち着いた。
煙草をくわえたままアンを振り向いたが、先ほどマルコが起きたときと一寸たりとも違いはない。
寝ている時のアンは静かだ。
 
ちりちりと、煙草は短くなっていく。
備え付けの灰皿で煙草をもみ消し、2本目に手を伸ばしかけたが思い直した。
この島と近海の海図を手に入れられる場所を、ここの宿主に聞いておかなければならない。
昨夜でもよかったが、夜より朝の方がアウトローっぽくなくていい。
そうとなれば、アンが起きる前に済ましておいた方が効率が良さそうに思えた。
 
 
アンの肩に手を置くと、相変わらず子供のように熱かった。
名前を呼ぶと、こちら側に顔を向けたがそれはただの寝返りで、起きてはいない。
もう一度呼ぶと、ピクリと眉を動かした。
先に起きる要件を伝えると、自分も起きると言う。
船の上と間違えているようだった。
起き抜けに他の男の名前を聞くのはいささか気分のいいものではない。
が、突き詰めても面白いわけではないので軽く流す。
顔にかかる髪を後ろに流してやりながら寝ていろと言うと、わかったのかわかっていないのか、もぞもぞと寝相を変えた。
すっぽりとアンを覆っていた毛布が肩のあたりまで落ちる。
細い肩が白い。
 
アンは薄く目を開けたまま、うつらうつらしていた。
猫みたいだ。
撫で続けるマルコの手が心地いいのか、マルコの指先がこめかみから後頭部に辿りつく瞬間気持ちよさ気に目を細める。
その仕草が猫に似ていた。
その呑気な様子に、思わず顔がゆるむ。
アンからは見えていないので、まあいい。
 
すると、アンが乾いた唇を開いてぽつぽつと何か言った。
猫がどうだとか、あったかいからなんだとか。
まったく意味が分からなかったが、ちょうどマルコの考えをなぞったようなその言葉に思わず笑った。
アンは笑われたのに気付いたのか、少し眉を眇めるが、頭はまだ完全に機能していないらしい。
ふたたび船を漕ぐように目が閉じたり開いたりしている。
 
いつまでもアンを見ていたって仕方がない。
アンの黒髪を掻き上げて、つるりと白い額に唇を当てる。
肩まで下がった毛布をもう一度引き上げてから、部屋を出た。
 
 
 
 

 
マルコを商船に乗る船乗りだと勘違いした老宿主は、ご親切なことに海図のつまれた古本屋まで案内してくれた。
いつもサッチやらビスタやらに、お前は黙っていても無法者の気配しかしないと言われているのでこんなことは珍しい。
場所だけ聞くつもりがあっさり手に入ってしまった。
アンと二人であればこうはいかなかった。
鼻の利かない老人と言えど、若い女が商船に乗っているのはやはりおかしいと気付くだろう。
数枚の海図を担いで宿に戻った頃には9時半を過ぎていた。
 
部屋に戻ると、出たときと何の違いもない静かなままだった。
ベッドの上は薄く盛り上がっている。
海図を適当に机の上に置き、ベッドに近寄るとようやくアンの寝息が聞こえた。
アンはうつ伏せの状態で、顔だけこちらに向けて左頬をつぶした状態で寝ている。
揺れないベッドだと、アンもよく寝られるのだろうか。全く起きる気配がない。
寝ることに関しては心配無用だとは思うが、それなら昨日は早く寝かしてやればよかったかもしれないと埒のあかない後悔をする。あまり本気ではない。
 
そろそろ起こそうか、きっと腹も減っているだろうとベッドに腰を下ろしてアンの顔の横に手をついたそのとき、ふとアンの後ろ髪に隠れた首が目に入った。
厳密に言えば、見つけたのはアンの首すじではなくそこにぽんと乗った暗い赤色だ。
それは昨夜の行為があったという事実をまざまざと見せつけていた。
そう仕向けたのは他でもない、マルコだ。
それに気付くと、途端に、欲が満たされたような得も言われぬ満足感が広がった。
男というのはつくづくバカな生き物だ。
 
後ろ髪の、短い毛先を掻き上げると眩しいほど白いうなじが現れた。
アンに覆いかぶさるようにして、そこに軽く歯を当てる。
この支配欲はキスの痕なんかで表せるもんじゃない。
噛みついたらアンは起きるだろうか。
目が覚めるほど強く、鮮やかに、歯型を残した。
 
 

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 麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
白ひげ一家を愛して12416中心に。
さらにはエース女体化でポートガス・D・アンとマルコの攻防物語。



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