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OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
まぶたに生暖かい重みを感じて、目が覚めた。
薄暗がりの中、すぐ近くに顔の輪郭がぼんやりと浮かんでいる。


「悪ィ、起こしたよい」
「ん……マルコ」


なに、と問いかけたアンの唇に、乾いた指先がそっと押すように触れた。

静かに、と声にならない息がマルコから漏れる。
素直に口を閉ざすと、荒々しいさざなみが、大きく聞こえた。
部屋の窓から差し込む月明かりが、ベッドの縁でひっくり返るテンガロンハットを白く照らしている。

アンが身体を起こそうとすると、マルコはやんわりと押し戻すようにアンの肩を押さえた。
押されるがまま再び枕に頭を預け、うとうととしながら、マルコは何をしに来たんだろうと考えた。

アンのベッドに腰掛け、マルコは小さな窓の外を見ている。


オォ……ン、と船底から響くような低音がとどろいた。
驚いてマルコを見上げると、マルコもアンを見下ろしている。
暗がりのせいで、顔はよく見えない。

オォ……、オォ……ン、と重なる音は、腹の中で響いているようにすぐ近くで感じる。
目を閉じると思い出した。
いつか聞いたことのある声だった。

アンはシーツに頬を突けたまま、口を動かす。


「くじら」


マルコが頷いた。
船が揺れて、月明かりのよぎったマルコの顔は、ほんの少し笑っているようだった。


「もう寝ろ」


額のあたりを掻くようにアンの髪を梳き、マルコが腰を上げる。
咄嗟に、そのシャツの裾を掴んだ。


「マルコ……なにしに来たの……?」


背の高い影は、黙ったまま首を振った。
アンの手が、自身の重みに耐えかねてぽすんとベッドに落ちる。


「おやすみ」
「……すみ」


マルコの気配が離れていく。

くじらが織りなすバスメロディーの中、温かい水の中へ沈むようにアンは再び眠りに落ちた。

丁寧にリボンがかけられた小さな赤い箱が、テンガロンハットの中、くじらの鳴動で揺れていた。












2014.1.1 アンちゃんハッピーバースデー!

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 麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
白ひげ一家を愛して12416中心に。
さらにはエース女体化でポートガス・D・アンとマルコの攻防物語。



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