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OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
シルバーの綺麗な鍵だった。
これ以上ないくらいシンプルで完璧なそれを、管理人を名乗る女性から受け取る。

「メインドアもその鍵で開くわ。一応0時から朝の6時まで共用スペースでは静かにね。まぁ時々うるさくなることもあるんだけど……あんたの部屋は三階、突き当たり」

バルコニーのある東向きのいい部屋よ、と彼女は扉を開けた。
何度も塗り重ねた跡の残る白いドアが、軋みながら内側に開いた。

白樺を模したような白い床に、ドアと同じく何度も塗り重ねた白い壁。バルコニーに続く小さなドアが向かい側にあった。

「なかなか広いでしょ。どう?」
「……あぁ、いいね。最高だ」

手の中の鍵を弄ぶように転がすとチャリリと鳴った。
彼女は猫のように目を細めて笑い、手を差し出す。

「ナミよ。改めて、これからよろしくね」

小さな手を取ると、ぎゅっと握られた。
だからそのまま持ち上げて、細い3本の指先を唇まで持っていく。
ぎょっとした様子で彼女が手を引きかけたが、握って離さなかった。

「サンジです。君のような可愛い管理人さんがいるアパートメントに住めて嬉しいよ」
「あ、そう、はい」

ナミさんはぱっと手を引っ込めて、くるりときびすを返して部屋の外まで歩いて行った。

「引越しの荷物はいつ届くの?」
「昼すぎに」
「じゃあ今いる住人に挨拶だけ済ませて、手伝わせましょう」

彼女の姿が廊下に消えたので後に続こうとしたら、ひょこりと彼女が顔だけ覗かせた。

「でも着いたばっかりだから少し休むといいわ。適当に降りてきて」

そう言い残して、ととんととんとリズミカルな足音が遠ざかっていった。
一人暮らしには少し贅沢な広さの一間をぐるりと見渡す。
ベッドがひとつ備え付けてあった。
清潔そうなシーツがたたんで置いてある。
部屋は静かで、向かいや階下から物音や話し声が聞こえない。
平日の真昼間のせいか、空気はのどかで少しだけほこりっぽい。
収納の場所を確認して、バルコニーのドアを開け放った。
半畳分のスペースを細長く伸ばしたみたいなせまいスペースに出て下を覗くと、小庭に整理された花壇があるのが見えた。
遠くから車の音が聞こえる。
真向かいは隣家の茶色い壁で、塀の上を鯖みたいな柄の不細工な猫が歩いていた。
タバコに火を付けたが、この建物は禁煙だろうか。

階下に降りて、玄関すぐ左のメインリビングらしい部屋に入る。
大きなカウンターキッチンと6人掛けのダイニングテーブルが一番に目に飛び込んできた。
ワインレッドのランチョンマットが6人分、お行儀よく敷かれている。
右に目を移すと、大きなL字型カウチソファの角の部分にもたれてナミさんが膝に置いたPCを睨んでいた。
細い茶色のフレームのメガネをかけている。

そして部屋にはもう一人、ソファの長辺の端に尻を引っ掛けるように座る男の背中が見えていた。

「あら」

ナミさんはメガネを外し、腕を上に突き上げて伸びをしながらおれを見上げた。

「少しは休めた?」
「あぁ、ありがとう」
「ほらゾロ、新しく入った人よ。サンジ君ていうの」

呼ばれた男はちらりとおれを振り仰ぎ、おうと短く誰にともなく言った。
愛想のない野郎の相槌などとるにたらないので、こちらも黙ってひとつ頷くのみだ。
ナミさんは少し肩をすくめてからPCを退けて立ち上がった。

「紅茶飲む? キッチンの使い方説明するわ」
「あーじゃあ頂こうかな。それか自分で淹れるよ」
「そ? そこにケトルがあるわ。基本的にキッチンにあるものは共用だから好きに使って。冷蔵庫の中はプラスチックのボックスで分けてあるから、あんたのスペースもあるわ。開けてみて」

ナミさんはその場に立ったまま大きな冷蔵庫を指差す。
扉を開けると、黄色い光の中は彼女の言う通り6つのプラボックスで分けられており、名前の書いた白いメンディングテープが貼られていた。

「何も書いてないのがあんたのよ。……んーとでも、そこの冷蔵庫の中はわりと無法地帯だからあんまり信用しないで」
「無法地帯?」
「その冷蔵庫の中の食べ物は全部自分のだと思ってるバカが一人いるのよ」

はは、と笑って扉を閉める。
足元にまとわりつく冷気を蹴り払うように歩いてケトルに水を足した。
ナミさんはまたソファに腰掛け、PCを開く。

「そっちのカウンターの上にかごがあるでしょ。ちょっとしたお菓子とかティーバックが入ってるからご自由に。一応私が補充してるけど、気付いたら足してくれたりしたら嬉しいな」
「了解」

シュンシュンとケトルがせわしい音を立て始める。

「そろそろ荷物届くかしら──サンジ君お昼ごはんはまだよね」
「あぁ」
「どうしよっかなー、ゾロあんたは?」
「腹減った」

訊かれた男は手元の本から顔も上げずに言った。
そういやこの二人は平日のこんな昼間になぜ家にいるんだろう。
ナミさんは呆れ顔というより若干目を吊り上げて「そうじゃないわよバカ、家でごはん食べるのかって訊いてるの」と口調を尖らせた。
「食う」と男が短く答える。

「あそう。んじゃああんたの分はツケとくとして、サンジくんは初日だから歓迎も兼ねて特別に無料ね。今からごはん作るけどよかったら一緒に食べない?」
「ナミさんが作ってくれるんだ?」
「えぇ、男の一人暮らしは食事偏るでしょ。材料費と手間賃を出せば私が作るときに一緒に作ってあげてるのよ」
「そりゃあ嬉しい。あーでも」

キッチンを振り返る。
小さなミルクパンから深くて広い厚手の鍋まで、わりと幅広く調理器具は揃っていそうだ。

「材料だけご馳走してもらえる? よけりゃおれが作るよ」
「作れるの?」
「こう見えて」

へぇ、とナミさんは少し珍しそうに顔を上げた。

「嬉しい、今ちょっと手がかかる仕事してて。じゃあお願いするわ。冷蔵庫の中は私とゾロのを好きに使って。乾物や缶詰は横の緑の棚ね」

よろしく、と軽く手を上げて、ナミさんは猛烈にキーボードを打ち込み始めた。
在宅ワークね、と彼女の美しい眉間を眺めてから、冷蔵庫を開けた。
新鮮なセロリと唐辛子、冷凍庫のシーフードミックスをナミさんのボックスから頂戴する。
ゾロのボックスにはリンゴが3つと水のボトルが転がっているだけだった。
乾物の棚には目当ての1.7mmスパゲッティが入っていてナミさんの名前がマジックで書いてあった。
お得意の辛口海鮮パスタといこう。

キッチンカウンターに立つと、目の前の小窓からアパートの前の垣根が見えた。
緑色がすりガラス越しに震えるように揺れている。
キッチンの掛け時計に目をやると時刻は12時10分。
いつもならそろそろ起きようかという時間だ。
今日の出勤は午後6時。昼を食べたら出勤までにまた無数のメールをレディたちに送らなくてはと思いながら、セロリを細かく刻んだ。



「おいっしー! プロみたい!」

ナミさんが目を輝かせてくれるので、おれも同じものを頬張りながら目で礼を言う。
ゾロも片手で皿を押さえてばくばくと子供のように食べているので、どうやらお気に召したようだ。

「冷凍のシーフード、こんなにぷりぷりになるなんて」
「冷凍のまま火ィ通しちまうと水が出て縮んじまうんだ。塩水につけて解凍するといーぜ」
「やだ、ほんとにプロ……じゃなかったわよね」

苦笑しつつ、趣味みたいなもんさと答えた。
彼女にはおれのプロフィールを渡してある。
プロフィールを踏まえた審査に通らなければ、アパートメントは借りられないのだ。

「ごっそーさん」

パンッと勢いよく手の平を鳴らすので何かと思ったら、ゾロは空になった皿を持ってシンクに向かった。

「はや」

ナミさんがまさに他人事のように呟く。
ゾロはたくさん水を流してガチャガチャ言わせながら皿を洗うと、そのままリビングダイニングを出て行った。
ナミさんはちゅるりとスパゲッティを吸い上げて、唇を舐めてから小さく肩をすくめた。

「無愛想だけど、悪いやつじゃないから」
「あぁ、皿も洗ってたしな」
「あれは私の教育の賜物」

ナミさんは歯を見せて笑ってから、ケトルを指差し「沸かしてそのまま忘れてるわね。あとで私の分もお願い」とかわいらしく首を傾けた。



荷物は2時ごろ届いた。
宅配便でダンボールが2つ。
ナミさんは「これだけ?」と何故か不満げだ。

「家具はここのを借りられるからさ」
「それにしても少ないわね、ま、でもこれなら手伝いは必要なさそうね」
「あぁ、色々ありがとう」
「いーえ、それじゃね」

ナミさんはマグカップに口をつけながら部屋の前から立ち去った。
彼女にはさみを借りればよかった、と思いながら手で無理やりダンボールをこじ開ける。
冬服、夏服、仕事用の一張羅。その下にケース入りの包丁が一式。
服をダンボールから出してハンガーにかけ、収納スペースに仕舞う仕事は5分で終わった。
携帯のアラームをセットし、シーツが畳まれたままのベッドに横になった。
楽しくなりそうだ、と口元が緩んだがそれが皮肉なのか本心なのか自分でもわからなかった。






***

力尽きた\(^o^)/
一度やってみたかった麦わら一味ルームシェア!
今のところ考えている設定は、

ナミ アパート管理人、ライター 24
サンジ ホスト 26
ルフィ 大学生(バスキング) 21
ゾロ ? 26
ウソップ 市役所職員 24
ロビン 元CA、無職(株など投資家) 30
フランキー アパートの修理屋 36
ブルック 近所の中古楽器屋主人 ?
チョッパー 医者 ?

てきとうすぎる^^

その気になったら続くかもしれない感じのやつです。
そんなことより原稿ォォ

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 麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
白ひげ一家を愛して12416中心に。
さらにはエース女体化でポートガス・D・アンとマルコの攻防物語。



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