OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
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跳ねる水が足元を濡らす。歪んだ鏡みたいにコンクリートが灰色の空を映して、そこに無数の白い針が降るようだった。
こんなどしゃ降りになるとは思わなかった。予想が外れたことよりも、こんな日に忘れた傘を取りに行こうとしたことの方にがっかりする。
傘を忘れたバイト先まであと三百メートルほどというところでシャッターの閉じた金物店の軒先に飛び込んだ。古びた軒に叩きつける細い雨がジャカジャカと音を立て、無性に不安な気持ちになる。濡れた足元から寒気が這い上がった。癖になりかけた何度目かのため息を落とした時、煙る視界の向こうから誰かが走ってくる。その足音は雨音のせいで聞こえないけど、どんどんこちらに近付いてきて、気付いた時には目の前に飛び込んできた。
「わっ」
「はっ」
わ、と声をあげたのは私の方で、は、と目を見開いたのは彼の方だった。ぶつかる寸前で彼はつま先に急ブレーキをかけて立ち止まり、驚いた表情で私を見下ろした。それもじっと3秒ほど、彼は私を食い入るように見つめた。
「あの」
こちらもつい息を詰めて見つめ返してしまったけれど、思い切って声をあげたら男はぱっと顔を背けた。スンマセン、と小さく会釈して私の隣に並ぶ。無言でこちらも会釈を返した。
男はまだ息を切らしていた。その呼吸音が、雨音よりも近く聞こえる。目の前に飛び込んできた透けるような金色の髪からはぽたぽたと水が垂れ、彼の肩を濡らしているようだった。とはいえこのどしゃ降りの中どこからか走って来たのだ、彼も私もすでに全身濡れ鼠のようになっていて、彼に至っては着ているコートの色が薄いグレーからほぼ黒に変わっていた。
雨は未だどしゃ降りで、ただ西の空を覗き込むように見ると上空の雲の動きが早い。あと十五分ほどで少なくとも小降りにはなるだろう。
不意に悪寒が立ち上り、くしゅんとくしゃみをした。鼻をすすって顔を上げたとき、「あの」と控えめな声が聞こえた。
「これ、よかったら」
「え」
隣の男が差し出したのは、腕から下げた紙袋から出したばかりらしい濃いブルーのカーディガンだった。暖かそうな起毛に目を落とし、彼を見上げる。男は何故か真剣なまなざしで、思いがけずまたすぐ視線を落とした。
「や、そんな、悪いので」
「でもそんな濡れたままじゃ風邪ひいちまう」
「でも」
「おれが気になるから。本当よかったら使って」
よかったらと言うくせに、彼が手を引っ込める気配はない。
「じゃあ、ごめんなさい、ありがと」
私がカーディガンを受け取ると、男はほっとしたように肩の力を抜いた。
「あ、でもこれ濡れちゃう」
「いいよそんなの」
「でも新品でしょう」
カーディガンにはまだタグがついていて、彼が腕から下げているのはその店の紙袋だった。買い物帰りらしい。
しかし彼は気にしないで、と肩をすくめる。申し訳なく思いつつ、受け取った手前そのまま上から羽織った。
新品のにおいがして、布地が触れた肩の部分が外気から守られる。温度差にまたくしゃみが出そうになったが、さらに彼に気を遣わせるといけないので我慢した。
同い年くらいだろうか。あまり見ないまっすぐな金色の髪。雨空の下ではくすんで見える。そういえば特徴的な眉の形をしていた、と彼が突然現れて見つめ合ってしまった数秒のことを思い出した。この辺りは同じ大学の学生が多いけれど、彼は見たことがない。
「このブランド、私も好き」
彼の提げる袋を指してそういうと、彼はなぜか慌てたように「えっ」と一度声をあげてから、自分の持っている紙袋に視線を落として「あぁ」といった。
「うん、おれも、よく買う」
「せっかく新しい服なのに、借りちゃってごめんね。しかも湿っちゃうし」
「や、いいんだ。こんな日に買い物に出たおれがどうかしてる」
「ひどい降り様ね」
「やむかな」
「あと十五分くらいでね」
え、と彼がこちらを振り向く。つられて私も彼を見上げると、思いの外近いところで目が合った。暗いブルーの目が大人びていて、しかしその表情はどこかあどけない。
「なんでわかるの?」
「なんとなく。得意なの、天気」
「へぇ……すげー」
あんまり素直に彼がすげーと言うので、ついふふっと小さく笑ってしまった。すると彼の方も気を緩めたのか、「今からどこか出かけるつもりだった?」と尋ねてきた。
「うん、傘をね、昨日忘れてきちゃって。取りに行くところだったんだけど間に合わなかった」
「もしかしてバイト先とか?」
「そう、よくわかったわね」
「や、なんとなく」
尻つぼみになる彼の言葉に首をかしげつつ、「あっちにね」と駅の方を指差した。
「そこの大通りの角を駅向いて曲がったところ、小さい花屋さんがあるの。知らないでしょ」
「あー、緑の屋根の」
「そう! よく知ってるわね。あそこでバイトしてるの」
へぇ、と彼は私が指さした方に目を遣った。ここからは見えないのに。大して意味もないだろうに、彼は「いいね」と言った。
「この時期やっぱり種類は少なくなるんだけど、ゼラニウムとかバラとか咲くのよ。あとクリスマスに向けて、ポインセチアとかね」
「じゃあ今度買いに行くよ」
冗談だと思い、「えー?」と笑い混じりに声をあげる。
「誰かにプレゼント?」
「そうだな、うん」
「いいわね、誰?」
すっと息を吸うような間があり、彼は静かに「君に」と言った。
「私? ふふ、ありがと」
素朴な冗談に、たいして面白くもなかったけれど私は続けてふふっと笑った。意外と気分が良かった。彼の方も、うふふとでもいうようにはにかんでうつむいた。
一人だと意味もなくかきたてられていた不安が、軒先に二人いるだけでずっと穏やかなものになる。空気はしっとりと湿っていて、肌寒く、どしゃ降りは少し緩んだ程度だったけれど、独り心細く立っていたときに比べて彼が隣にいるだけで大きな雨音もちっとも気にならなくなった。
不意に、シャーとぬれた路面を滑走する車輪の音が耳に飛び込んできた。意識するよりも早くそれはどんどんと近づいてきて、気付いた時には目の前の地面を車のヘッドライトが黄色く照らしている。あ、と思った瞬間、車は私たちの目の前の一方通行の道路を勢いよく走り抜けた。車が風を切り、浅い水たまりから水が跳ね上がる。咄嗟に目を閉じた。その瞬間どんと肩を小突かれて、目を閉じていても顔に影が差したのがわかった。
ぶおおと遠慮のない音を立てて車は走り去る。引き裂くみたいな水の音がまだ耳に残っている。おそるおそる目を開けると、隣にいたはずの彼が覆いかぶさるように私の前面に立っていた。彼の肩越しに見えたコートの襟がぐっしょりと濡れて水を滴らせている。
「え」
「っぶねェ、ナミさん大丈夫?」
「うそ、やだ庇ってくれたの」
盛大に上がったはずの水しぶきは私に少しも飛びかからず、彼の背中が一手に受けてくれていた。慌てて鞄からミニタオルを出そうと伸ばした手が、ふと止まる。
「え」
「え?」
「──なんで私の名前知ってるの」
シャッターに手をついて、私から視界を奪った彼の顔からすっと血の気が引く。
雨空の薄暗い逆光でもその色がよく見て取れた。
「私のこと知ってるの?」
「あ、おれ」
好きだ、と彼が言った。
は? と聞き返した。よく聞こえていたけれど、繋がらない会話の意味が分からなかった。顔色をなくした男の顔を見上げてもう一度「は?」と言った。
「好きだ、君が」
言葉をうしなう私の代わりに、唐突に彼はぎゅっと首を曲げて、地面に向かって「ックション」と盛大なくしゃみをした。
*
彼女とすれ違ったのは、10月末に出かけたウソップの大学祭の会場だった。適当にかき鳴らしてるだけなんじゃねぇかと思えるほど秩序のないロックバンドの音楽が、遠くの野外ステージからひっきりなしに聞こえてくる。すれ違う男女のほとんどがそろいのウインドブレーカーか珍妙な女装・男装をしていて、目がちかちかした。まだ行くのかよ、と腹立ちまぎれにウソップをど突けば、「お前が行きたいっつったんだろ!」とウソップはバンドの音楽に負けない声を張り上げた。
そのとき、人ごみの中でおれたちとすれ違った女の子がウソップに目を止めた。紺色のブルゾンが寒風にふくらんでいる。短いスカートからまっすぐ地面に向かって伸びた足が颯爽と交互に動き、あっという間におれたちのそばまでやって来て、そしてすれ違う。
「よ」とウソップが言う。「よ」と彼女も応えた。そしてそのまま後ろに流れるように消えてしまった。
はっと振り返るも、明るいオレンジ色の髪は有象無象の影に隠れていき、あっという間に見えなくなった。
「ウソ、ウソップおい今の子」
「学科の友だち。なぁおいおしるこ食わねー?」
ウソップの声が遠くに伸びていく。周囲の喧騒が片栗粉のあんみたいな膜につつまれて遠ざかる。最後に見えた艶のある一筋の髪だけがキラキラと光る粉を落としながら、まだそこにあった。
「サンジ? おい、おいっ」
ひじでど突かれて我に返る。「あの子の連絡先教えてくれ」と口をついてでてきた。
「またかよお前、ほんっと見境ねェのな」
「ちが、これおまやっべぇぞ」
語彙をなくしたおれは、突然突き落とされた底のない恋の穴になすすべもなく落ちていった。
ナミさん。ウソップと同じ大学同じ学科の優秀な特待生。駅前の花屋でバイト、その向かいのビルの二階にあるコーヒー屋がお気に入り。
勝手に連絡先なんか教えらっかという律儀であり友だち甲斐のないウソップのせいでこんな情報しか聞き出せず、あれきり彼女に会うこともできず、たった一度すれ違っただけの彼女の姿を目に浮かべてはただ衛星のようにおれはその周りをぐるぐると回っていた。
「紹介しろ、会わせろ、遊ぼう、一緒に、な」と必死でウソップをかき口説くも、「いいけどナミのやつが忙しいみてぇだ」とあくまで申し訳なさそうにされればぐぅと言わざるをえない。
あぁ、会いたい。彼女に会いたい。
意味もなく何度も花屋の前を通り過ぎる。室温管理がなされているのであろう分厚いガラス扉の向こうは黒々とした熱帯のような緑で一杯で、彼女はおろか働くスタッフの姿すら見えない。
彼女のお気に入りらしいコーヒー屋にも何度か足を運んだが、彼女に出くわすような偶然もなかった。何の因果か、その店で課題をするウソップにはすでに2回も出くわしたと言うのに。
おれはなんども頭の中でシュミレーションをして、彼女にあったら何から言えばいいのか、どうやってこの気持ちを伝えようかを日がな考えていた。
「いい加減諦めろ、あいつすんげ忙しいんだよ勉強とかバイトとか」
ウソップにはそう言われたが、友の助言など魚の骨より役に立たない。出汁も出ない。
おれはこんこんと、ナミさんのことだけを考え続けた。
それがどうだ。これまでおれがあんなにも繰り返し考えていたナミさんとの再会は、あっけなく叶ってしまった。繰り返し考えてシュミレーションした会話は何一つとして思い出すことができなかった。軒下に飛び込んで彼女と鉢合わせた瞬間、その魅力によってくだらない考えなどすこんと飛んで行ってしまった。
寒そうに肩をすくめる彼女は、ブルゾンを着た姿よりもずっと小さく見えた。髪の先に少し水滴がついている。
かたやおれは、コートの色が変わるほど頭の先からつま先までぐっしょりとみすぼらしく、消えてしまいたい。こんなことならコンビニで傘でも買っておけばよかった。いやでもそれじゃ雨宿りで偶然鉢合わせることもなかった、やっぱりこれでいいのだ。
年の近いおれを無害そうだと判断してくれたのか、少しずつ彼女の警戒心が解かれていくのがわかる。緩い笑みを見せてくれるようにもなり、有頂天になったおれは思わず彼女がバイトをしている花屋について触れてしまい、おっとと焦った。
ストーカーだと思われたらいけない。もっと仲良くなってから、実はと話せばいいだけだ。
「いいわね、誰?」
ナミさんが少しおれを見上げて言う。
誰? 何の話だったか。そうだ、花をプレゼントするとかしないとかだ。
あのうっそうと生い茂った、花屋と言うより熱帯植物屋のような店の奥から、彩り豊かな花を選び、あつらえ、彼女の目の前に差し出すところを想像してうっとりした。そうだおれはロマンチストなのだ。花をプレゼントするならナミさんがいい。驚いて目を丸めた後、嬉しそうに目を細める顔を見てみたい。
「君に」
「私? ふふ、ありがと」
ナミさんは少し驚いたように声を高くしたが、ちっとも心に響いた様子はなく笑われてしまった。そりゃそうか、誰だって冗談だと思う。
そのとき、おれたちが雨宿りする軒先の左手から車輪の滑走する音が水音共に近づいてきた。
厚い雨雲に覆われた空は暗く、ヘッドライトをつけた車の音がすぐに大きくなってくる。
ふと足元に目を遣ると、浅いが大きな水たまりができていた。やべ、と思うのと身体が動くのと、その車が目の前を行き過ぎるのはほとんど同時だった。
間一髪、背中で跳ねた水を受ける。一寸間をおいて、じわりと冷たさと湿気が滲みてくる。咄嗟にシャッターに手をついたせいで、ぎいっと金臭い音が鳴った。
「っぶねぇ、ナミさん大丈夫?」
「うそ、やだ庇ってくれたの?」
ナミさんはおれのすぐ目と鼻の先で向かい合い、目を真ん丸にしておれを見上げていた。濡れていないようだとホッとして、すぐに彼女との近さに思い当たる。でも、すぐに離れることができなかった。このまま見つめ合っていたいと思ってしまった。
しかしナミさんはひとりでに「え」と声をあげた。丸めていた目が少しずつ怪訝そうな色を帯び、身を引くように俺から離れてシャッターに背をつけた。彼女の変化に、おれも「え」と声をあげる。
なんで私の名前、と言った彼女に、さっと血の気が引いた。
あ、おれ、さっき、と自分の声が頭の中の遠いところで響く。
そうだ、おれがナミさんの名前を知ってたらおかしいだろうが。
ちがう、ちがうんだおれは君のあとをつけていたとかストーカーじみたことをしていたわけじゃなくて、そりゃ多少ナミさんがいたらいいなと思っていそうなところをうろうろしたりはしたけど、実際会えやしなかったしほんとなにも不審なことはなくて、名前を知ってるのはウソップってほら知ってるだろ、おれもあいつと友達なんだ、この前の文化祭のときすれ違ったんだけど覚えてないかなぁおれあのときから君のことが、
「好きだ」
は? と応えたナミさんの反応で、いろいろすっ飛ばしたことに気付いた。でももう戻れなかった。
ナミさんが聞き直すようにもう一度、「は?」と言う。
「好きだ、君が」
ナミさんはシャッターに付けた背をぴくりとも動かさず、おれを見上げていた。たぶん2秒ほどだと思うがおれたちは見つめ合い、ナミさんの口は少し開いていた。
やがて、おそるおそるナミさんが尋ねる。
「あの、私あんたのこと、全然知らないんだけど」
どっかで会ったことあるとか、という彼女は必死でこの状況を理解しようとしているのがわかる。賢い人なのだ。冷静に事を整理して話を進めようとしてくれる。おかげでおれも少し落ち着いて、同時に自分がいかにトチ狂った告白をしてしまったのかじわじわと理解してきた。
とりあえず彼女をおびえさせないよう、シャッターに付いた手を離して彼女から少し距離を取り、隣の位置に戻って彼女に向き直った。
えーと、と言葉を探す。
「実は前に君を、ナミさんを、学校で見かけてて。ウソップが、おれの友だちで」
「あぁー」
ナミさんがわかった、とでも言うように目線を上に上げて奴の顔を思い浮かべる仕草をする。そうそうそいつ。
「え、じゃああんた同じ大学の人?」
「や、おれは違う、文化祭で見たんだ。あの日からずっと」
言葉を切ると、ナミさんがその先を待つようにおれを見つめてきた。まっすぐに目を見る人だなと思った。
こんな美人にじっと見られたらたじろがない男などいない。
「ずっと、好きだと思ってた」
「一目ぼれってこと?」
ずばりとナミさんが言う。叱られたようにおれは「そう」と頷く。
ふっと風が吹くような音が聞こえて、顔を上げた。
ナミさんは口元に拳を当てて、笑っていた。
「なんだ、びっくりした。跡でもつけられてるのかと思って怖くなっちゃった」
おれがぽかんとしていると、ナミさんは「そっかウソップの友だちかぁ。最近会ってないんだけど」と言っておれのカーディガンを羽織った腕を前でくんだ。
「会ってる? あいつ元気?」
「あ、うん、一昨日会ったけど普通だった」
「そ」
ナミさんは笑みを残した顔のまま空を覗き込み、「少し弱くなってきたかな」と呟いている。
なんでもないようなその仕草に、おれは取り残されたような気持ちでかゆくもない頬を掻く。
「あの」
「なに」
「えーと、名前、ナミさんって呼んでいい?」
「うん? もう呼んでたじゃない。いいわよ別に」
なんでそんなことを聞くのだとでも言うように、ナミさんは軽い口調でそう言って「あんたは?」と言った。
「名前」
あ、サンジ、とばかみたいに呟くと、ナミさんは少し考えてから、うっすらと笑って言った。
「サンジ君」
あぁ、と膝から崩れ落ちそうになる。雲が割れて光がさし、世界中が明るく満たされるような気がした。
「あ、晴れてきたほら」とナミさんが空を指差す。つられて空を見ると、事実雲が割れて光がさしていた。
日の光を照らしたナミさんの頬がつやりと丸い。
「じゃあ、私行かないと」
ナミさんは足元の水たまりを跨いだ。濡れたアスファルトがてらてらと眩しい。
「またね、サンジ君。」
ナミさんはくるりと踵を返して、細く長い足をテンポ良く動かしてあっという間に歩いて行ってしまう。何を言う間もなかった。
おれの青いカーディガンの長い裾が、彼女の腰の下でひらひらと揺れていた。
その裾をつかまえて、もう一度好きだと言って、今日の日のことをいつか笑い話にできたらいい。
そう思いながら、水たまりを大きく跨ぎ越した。
こんなどしゃ降りになるとは思わなかった。予想が外れたことよりも、こんな日に忘れた傘を取りに行こうとしたことの方にがっかりする。
傘を忘れたバイト先まであと三百メートルほどというところでシャッターの閉じた金物店の軒先に飛び込んだ。古びた軒に叩きつける細い雨がジャカジャカと音を立て、無性に不安な気持ちになる。濡れた足元から寒気が這い上がった。癖になりかけた何度目かのため息を落とした時、煙る視界の向こうから誰かが走ってくる。その足音は雨音のせいで聞こえないけど、どんどんこちらに近付いてきて、気付いた時には目の前に飛び込んできた。
「わっ」
「はっ」
わ、と声をあげたのは私の方で、は、と目を見開いたのは彼の方だった。ぶつかる寸前で彼はつま先に急ブレーキをかけて立ち止まり、驚いた表情で私を見下ろした。それもじっと3秒ほど、彼は私を食い入るように見つめた。
「あの」
こちらもつい息を詰めて見つめ返してしまったけれど、思い切って声をあげたら男はぱっと顔を背けた。スンマセン、と小さく会釈して私の隣に並ぶ。無言でこちらも会釈を返した。
男はまだ息を切らしていた。その呼吸音が、雨音よりも近く聞こえる。目の前に飛び込んできた透けるような金色の髪からはぽたぽたと水が垂れ、彼の肩を濡らしているようだった。とはいえこのどしゃ降りの中どこからか走って来たのだ、彼も私もすでに全身濡れ鼠のようになっていて、彼に至っては着ているコートの色が薄いグレーからほぼ黒に変わっていた。
雨は未だどしゃ降りで、ただ西の空を覗き込むように見ると上空の雲の動きが早い。あと十五分ほどで少なくとも小降りにはなるだろう。
不意に悪寒が立ち上り、くしゅんとくしゃみをした。鼻をすすって顔を上げたとき、「あの」と控えめな声が聞こえた。
「これ、よかったら」
「え」
隣の男が差し出したのは、腕から下げた紙袋から出したばかりらしい濃いブルーのカーディガンだった。暖かそうな起毛に目を落とし、彼を見上げる。男は何故か真剣なまなざしで、思いがけずまたすぐ視線を落とした。
「や、そんな、悪いので」
「でもそんな濡れたままじゃ風邪ひいちまう」
「でも」
「おれが気になるから。本当よかったら使って」
よかったらと言うくせに、彼が手を引っ込める気配はない。
「じゃあ、ごめんなさい、ありがと」
私がカーディガンを受け取ると、男はほっとしたように肩の力を抜いた。
「あ、でもこれ濡れちゃう」
「いいよそんなの」
「でも新品でしょう」
カーディガンにはまだタグがついていて、彼が腕から下げているのはその店の紙袋だった。買い物帰りらしい。
しかし彼は気にしないで、と肩をすくめる。申し訳なく思いつつ、受け取った手前そのまま上から羽織った。
新品のにおいがして、布地が触れた肩の部分が外気から守られる。温度差にまたくしゃみが出そうになったが、さらに彼に気を遣わせるといけないので我慢した。
同い年くらいだろうか。あまり見ないまっすぐな金色の髪。雨空の下ではくすんで見える。そういえば特徴的な眉の形をしていた、と彼が突然現れて見つめ合ってしまった数秒のことを思い出した。この辺りは同じ大学の学生が多いけれど、彼は見たことがない。
「このブランド、私も好き」
彼の提げる袋を指してそういうと、彼はなぜか慌てたように「えっ」と一度声をあげてから、自分の持っている紙袋に視線を落として「あぁ」といった。
「うん、おれも、よく買う」
「せっかく新しい服なのに、借りちゃってごめんね。しかも湿っちゃうし」
「や、いいんだ。こんな日に買い物に出たおれがどうかしてる」
「ひどい降り様ね」
「やむかな」
「あと十五分くらいでね」
え、と彼がこちらを振り向く。つられて私も彼を見上げると、思いの外近いところで目が合った。暗いブルーの目が大人びていて、しかしその表情はどこかあどけない。
「なんでわかるの?」
「なんとなく。得意なの、天気」
「へぇ……すげー」
あんまり素直に彼がすげーと言うので、ついふふっと小さく笑ってしまった。すると彼の方も気を緩めたのか、「今からどこか出かけるつもりだった?」と尋ねてきた。
「うん、傘をね、昨日忘れてきちゃって。取りに行くところだったんだけど間に合わなかった」
「もしかしてバイト先とか?」
「そう、よくわかったわね」
「や、なんとなく」
尻つぼみになる彼の言葉に首をかしげつつ、「あっちにね」と駅の方を指差した。
「そこの大通りの角を駅向いて曲がったところ、小さい花屋さんがあるの。知らないでしょ」
「あー、緑の屋根の」
「そう! よく知ってるわね。あそこでバイトしてるの」
へぇ、と彼は私が指さした方に目を遣った。ここからは見えないのに。大して意味もないだろうに、彼は「いいね」と言った。
「この時期やっぱり種類は少なくなるんだけど、ゼラニウムとかバラとか咲くのよ。あとクリスマスに向けて、ポインセチアとかね」
「じゃあ今度買いに行くよ」
冗談だと思い、「えー?」と笑い混じりに声をあげる。
「誰かにプレゼント?」
「そうだな、うん」
「いいわね、誰?」
すっと息を吸うような間があり、彼は静かに「君に」と言った。
「私? ふふ、ありがと」
素朴な冗談に、たいして面白くもなかったけれど私は続けてふふっと笑った。意外と気分が良かった。彼の方も、うふふとでもいうようにはにかんでうつむいた。
一人だと意味もなくかきたてられていた不安が、軒先に二人いるだけでずっと穏やかなものになる。空気はしっとりと湿っていて、肌寒く、どしゃ降りは少し緩んだ程度だったけれど、独り心細く立っていたときに比べて彼が隣にいるだけで大きな雨音もちっとも気にならなくなった。
不意に、シャーとぬれた路面を滑走する車輪の音が耳に飛び込んできた。意識するよりも早くそれはどんどんと近づいてきて、気付いた時には目の前の地面を車のヘッドライトが黄色く照らしている。あ、と思った瞬間、車は私たちの目の前の一方通行の道路を勢いよく走り抜けた。車が風を切り、浅い水たまりから水が跳ね上がる。咄嗟に目を閉じた。その瞬間どんと肩を小突かれて、目を閉じていても顔に影が差したのがわかった。
ぶおおと遠慮のない音を立てて車は走り去る。引き裂くみたいな水の音がまだ耳に残っている。おそるおそる目を開けると、隣にいたはずの彼が覆いかぶさるように私の前面に立っていた。彼の肩越しに見えたコートの襟がぐっしょりと濡れて水を滴らせている。
「え」
「っぶねェ、ナミさん大丈夫?」
「うそ、やだ庇ってくれたの」
盛大に上がったはずの水しぶきは私に少しも飛びかからず、彼の背中が一手に受けてくれていた。慌てて鞄からミニタオルを出そうと伸ばした手が、ふと止まる。
「え」
「え?」
「──なんで私の名前知ってるの」
シャッターに手をついて、私から視界を奪った彼の顔からすっと血の気が引く。
雨空の薄暗い逆光でもその色がよく見て取れた。
「私のこと知ってるの?」
「あ、おれ」
好きだ、と彼が言った。
は? と聞き返した。よく聞こえていたけれど、繋がらない会話の意味が分からなかった。顔色をなくした男の顔を見上げてもう一度「は?」と言った。
「好きだ、君が」
言葉をうしなう私の代わりに、唐突に彼はぎゅっと首を曲げて、地面に向かって「ックション」と盛大なくしゃみをした。
*
彼女とすれ違ったのは、10月末に出かけたウソップの大学祭の会場だった。適当にかき鳴らしてるだけなんじゃねぇかと思えるほど秩序のないロックバンドの音楽が、遠くの野外ステージからひっきりなしに聞こえてくる。すれ違う男女のほとんどがそろいのウインドブレーカーか珍妙な女装・男装をしていて、目がちかちかした。まだ行くのかよ、と腹立ちまぎれにウソップをど突けば、「お前が行きたいっつったんだろ!」とウソップはバンドの音楽に負けない声を張り上げた。
そのとき、人ごみの中でおれたちとすれ違った女の子がウソップに目を止めた。紺色のブルゾンが寒風にふくらんでいる。短いスカートからまっすぐ地面に向かって伸びた足が颯爽と交互に動き、あっという間におれたちのそばまでやって来て、そしてすれ違う。
「よ」とウソップが言う。「よ」と彼女も応えた。そしてそのまま後ろに流れるように消えてしまった。
はっと振り返るも、明るいオレンジ色の髪は有象無象の影に隠れていき、あっという間に見えなくなった。
「ウソ、ウソップおい今の子」
「学科の友だち。なぁおいおしるこ食わねー?」
ウソップの声が遠くに伸びていく。周囲の喧騒が片栗粉のあんみたいな膜につつまれて遠ざかる。最後に見えた艶のある一筋の髪だけがキラキラと光る粉を落としながら、まだそこにあった。
「サンジ? おい、おいっ」
ひじでど突かれて我に返る。「あの子の連絡先教えてくれ」と口をついてでてきた。
「またかよお前、ほんっと見境ねェのな」
「ちが、これおまやっべぇぞ」
語彙をなくしたおれは、突然突き落とされた底のない恋の穴になすすべもなく落ちていった。
ナミさん。ウソップと同じ大学同じ学科の優秀な特待生。駅前の花屋でバイト、その向かいのビルの二階にあるコーヒー屋がお気に入り。
勝手に連絡先なんか教えらっかという律儀であり友だち甲斐のないウソップのせいでこんな情報しか聞き出せず、あれきり彼女に会うこともできず、たった一度すれ違っただけの彼女の姿を目に浮かべてはただ衛星のようにおれはその周りをぐるぐると回っていた。
「紹介しろ、会わせろ、遊ぼう、一緒に、な」と必死でウソップをかき口説くも、「いいけどナミのやつが忙しいみてぇだ」とあくまで申し訳なさそうにされればぐぅと言わざるをえない。
あぁ、会いたい。彼女に会いたい。
意味もなく何度も花屋の前を通り過ぎる。室温管理がなされているのであろう分厚いガラス扉の向こうは黒々とした熱帯のような緑で一杯で、彼女はおろか働くスタッフの姿すら見えない。
彼女のお気に入りらしいコーヒー屋にも何度か足を運んだが、彼女に出くわすような偶然もなかった。何の因果か、その店で課題をするウソップにはすでに2回も出くわしたと言うのに。
おれはなんども頭の中でシュミレーションをして、彼女にあったら何から言えばいいのか、どうやってこの気持ちを伝えようかを日がな考えていた。
「いい加減諦めろ、あいつすんげ忙しいんだよ勉強とかバイトとか」
ウソップにはそう言われたが、友の助言など魚の骨より役に立たない。出汁も出ない。
おれはこんこんと、ナミさんのことだけを考え続けた。
それがどうだ。これまでおれがあんなにも繰り返し考えていたナミさんとの再会は、あっけなく叶ってしまった。繰り返し考えてシュミレーションした会話は何一つとして思い出すことができなかった。軒下に飛び込んで彼女と鉢合わせた瞬間、その魅力によってくだらない考えなどすこんと飛んで行ってしまった。
寒そうに肩をすくめる彼女は、ブルゾンを着た姿よりもずっと小さく見えた。髪の先に少し水滴がついている。
かたやおれは、コートの色が変わるほど頭の先からつま先までぐっしょりとみすぼらしく、消えてしまいたい。こんなことならコンビニで傘でも買っておけばよかった。いやでもそれじゃ雨宿りで偶然鉢合わせることもなかった、やっぱりこれでいいのだ。
年の近いおれを無害そうだと判断してくれたのか、少しずつ彼女の警戒心が解かれていくのがわかる。緩い笑みを見せてくれるようにもなり、有頂天になったおれは思わず彼女がバイトをしている花屋について触れてしまい、おっとと焦った。
ストーカーだと思われたらいけない。もっと仲良くなってから、実はと話せばいいだけだ。
「いいわね、誰?」
ナミさんが少しおれを見上げて言う。
誰? 何の話だったか。そうだ、花をプレゼントするとかしないとかだ。
あのうっそうと生い茂った、花屋と言うより熱帯植物屋のような店の奥から、彩り豊かな花を選び、あつらえ、彼女の目の前に差し出すところを想像してうっとりした。そうだおれはロマンチストなのだ。花をプレゼントするならナミさんがいい。驚いて目を丸めた後、嬉しそうに目を細める顔を見てみたい。
「君に」
「私? ふふ、ありがと」
ナミさんは少し驚いたように声を高くしたが、ちっとも心に響いた様子はなく笑われてしまった。そりゃそうか、誰だって冗談だと思う。
そのとき、おれたちが雨宿りする軒先の左手から車輪の滑走する音が水音共に近づいてきた。
厚い雨雲に覆われた空は暗く、ヘッドライトをつけた車の音がすぐに大きくなってくる。
ふと足元に目を遣ると、浅いが大きな水たまりができていた。やべ、と思うのと身体が動くのと、その車が目の前を行き過ぎるのはほとんど同時だった。
間一髪、背中で跳ねた水を受ける。一寸間をおいて、じわりと冷たさと湿気が滲みてくる。咄嗟にシャッターに手をついたせいで、ぎいっと金臭い音が鳴った。
「っぶねぇ、ナミさん大丈夫?」
「うそ、やだ庇ってくれたの?」
ナミさんはおれのすぐ目と鼻の先で向かい合い、目を真ん丸にしておれを見上げていた。濡れていないようだとホッとして、すぐに彼女との近さに思い当たる。でも、すぐに離れることができなかった。このまま見つめ合っていたいと思ってしまった。
しかしナミさんはひとりでに「え」と声をあげた。丸めていた目が少しずつ怪訝そうな色を帯び、身を引くように俺から離れてシャッターに背をつけた。彼女の変化に、おれも「え」と声をあげる。
なんで私の名前、と言った彼女に、さっと血の気が引いた。
あ、おれ、さっき、と自分の声が頭の中の遠いところで響く。
そうだ、おれがナミさんの名前を知ってたらおかしいだろうが。
ちがう、ちがうんだおれは君のあとをつけていたとかストーカーじみたことをしていたわけじゃなくて、そりゃ多少ナミさんがいたらいいなと思っていそうなところをうろうろしたりはしたけど、実際会えやしなかったしほんとなにも不審なことはなくて、名前を知ってるのはウソップってほら知ってるだろ、おれもあいつと友達なんだ、この前の文化祭のときすれ違ったんだけど覚えてないかなぁおれあのときから君のことが、
「好きだ」
は? と応えたナミさんの反応で、いろいろすっ飛ばしたことに気付いた。でももう戻れなかった。
ナミさんが聞き直すようにもう一度、「は?」と言う。
「好きだ、君が」
ナミさんはシャッターに付けた背をぴくりとも動かさず、おれを見上げていた。たぶん2秒ほどだと思うがおれたちは見つめ合い、ナミさんの口は少し開いていた。
やがて、おそるおそるナミさんが尋ねる。
「あの、私あんたのこと、全然知らないんだけど」
どっかで会ったことあるとか、という彼女は必死でこの状況を理解しようとしているのがわかる。賢い人なのだ。冷静に事を整理して話を進めようとしてくれる。おかげでおれも少し落ち着いて、同時に自分がいかにトチ狂った告白をしてしまったのかじわじわと理解してきた。
とりあえず彼女をおびえさせないよう、シャッターに付いた手を離して彼女から少し距離を取り、隣の位置に戻って彼女に向き直った。
えーと、と言葉を探す。
「実は前に君を、ナミさんを、学校で見かけてて。ウソップが、おれの友だちで」
「あぁー」
ナミさんがわかった、とでも言うように目線を上に上げて奴の顔を思い浮かべる仕草をする。そうそうそいつ。
「え、じゃああんた同じ大学の人?」
「や、おれは違う、文化祭で見たんだ。あの日からずっと」
言葉を切ると、ナミさんがその先を待つようにおれを見つめてきた。まっすぐに目を見る人だなと思った。
こんな美人にじっと見られたらたじろがない男などいない。
「ずっと、好きだと思ってた」
「一目ぼれってこと?」
ずばりとナミさんが言う。叱られたようにおれは「そう」と頷く。
ふっと風が吹くような音が聞こえて、顔を上げた。
ナミさんは口元に拳を当てて、笑っていた。
「なんだ、びっくりした。跡でもつけられてるのかと思って怖くなっちゃった」
おれがぽかんとしていると、ナミさんは「そっかウソップの友だちかぁ。最近会ってないんだけど」と言っておれのカーディガンを羽織った腕を前でくんだ。
「会ってる? あいつ元気?」
「あ、うん、一昨日会ったけど普通だった」
「そ」
ナミさんは笑みを残した顔のまま空を覗き込み、「少し弱くなってきたかな」と呟いている。
なんでもないようなその仕草に、おれは取り残されたような気持ちでかゆくもない頬を掻く。
「あの」
「なに」
「えーと、名前、ナミさんって呼んでいい?」
「うん? もう呼んでたじゃない。いいわよ別に」
なんでそんなことを聞くのだとでも言うように、ナミさんは軽い口調でそう言って「あんたは?」と言った。
「名前」
あ、サンジ、とばかみたいに呟くと、ナミさんは少し考えてから、うっすらと笑って言った。
「サンジ君」
あぁ、と膝から崩れ落ちそうになる。雲が割れて光がさし、世界中が明るく満たされるような気がした。
「あ、晴れてきたほら」とナミさんが空を指差す。つられて空を見ると、事実雲が割れて光がさしていた。
日の光を照らしたナミさんの頬がつやりと丸い。
「じゃあ、私行かないと」
ナミさんは足元の水たまりを跨いだ。濡れたアスファルトがてらてらと眩しい。
「またね、サンジ君。」
ナミさんはくるりと踵を返して、細く長い足をテンポ良く動かしてあっという間に歩いて行ってしまう。何を言う間もなかった。
おれの青いカーディガンの長い裾が、彼女の腰の下でひらひらと揺れていた。
その裾をつかまえて、もう一度好きだと言って、今日の日のことをいつか笑い話にできたらいい。
そう思いながら、水たまりを大きく跨ぎ越した。
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