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OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
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「イゾウ」
「お、アン。久しいじゃねェか、オレの部屋ァ来るった」
 
ぱかぱかぱか、と独特の音を鳴らしてオレの部屋へ入ってきたアンは、丁寧にブーツを脱ぐとスライディングするようにオレの前に座り込んだのだった。
 
 
 
 
燻る紫煙とともに煽れ
 
 
 
 
オレの部屋の一角には、フローリングに畳が敷いてある。
ワの国と趣きの似たある島で、ふと懐かしい藺草の香りを感じたと思えば、まさにそのもの、畳があったというわけだ。
郷愁なんてもんオレァ持ち合わせているつもりはねぇが、惹かれるようにしてそれを購入してしまった。
だからつまり、オレはその畳が敷いてある地べたに座り、愛しい奴の世話をしていたところだったのだが。
 
まさしく畳の上を正座でスライディングし、オレの前に到達したアンがぶっぱなった一言に、オレは噴き出すこととなった。
 
 
「イゾウ」
「はいよ」
「どうしたらおっぱいが大きくなりますか」
「ぶっ!!」
 
 
えらく真面目な顔つきで口を開いたと思ったら、なんとまぁけったいなことを聞いてくれる。
 
 
「…逆に聞くがァ…なんでナースじゃなくてオレに聞いた?」
「…あ、なんでだろ」
 
 
イゾウに聞いたらわかる気がして、と。
 
…これは頼られたことを喜んでおくべきか、潜在的に選び抜かれたことを嘆くべきか。
 
 
すると突然、ぺたりとオレの胸板の上にアンの薄い手のひらが貼り付けられた。
 
ぺた、ぺたぺた、と。
 
「やっぱイゾウは無いよねぇ、おっぱい」
「…お前さんなぁ…」
 
 
半ば絶句してその顔を見遣ると、アンはふぅ、と悩ましげな息をつく。
 
…まぁ男の視点から言わせてもらうと、確かに胸は大きい方ではない。
ついでに言うとケツもぺったんこだ。
しかしそれをクセにしないだけのモンをこいつぁ持っている。
引き締まった腰回りは思わず口笛を吹いてしまいそうなほど魅惑的だ。
すらりと真っ直ぐに伸びた細い足は、ナースの程よい肉付きとはまた一味違っていい、と思う。
だからアンが、その、胸の大きさなんてモンを気にしているとは思わなかった。
 
 
「なんでまた突然でかくしてぇと思うんだ?誰かになんか言われたか」
「…そうじゃないけど…っていうか、サッチが」
「サッチ?」
 
弄っていた愛用銃の細かな部品を端に押しやりアンを見遣ると、ごにょごにょと言葉を濁して話そうとしない。
まぁなんとなく見当はつくというモンだが。
 
「サッチの野郎がまたバカ言ってんのか」
「…サッチとマルコが、はなしてて」
 
 
“あー、あの子マジで胸でけぇよなー、いーなー、”
 
"おめぇそんなことばっか言ってっからナースに嫌がられるんだよい”
 
“なんだよ!マルコだってしっかり見てんじゃねぇか!あぁ、アレか。アンはねぇからなー。ナースで目の保養ってか”
 
“んなことしてねぇよいっ!つーかあいつぁなぁっ、小せぇが形がいいんだよいっ”
 
“じゃあでかかったら完璧じゃん”
 
“…まぁ、そうだねい…”
 
 
 
 
「…」
 
かける言葉が無いってのァ、このことか。
 
 
「…どうすればいいと思う?」
「…あぁー、そうさなぁ…知られた方法ってのはあるが…」
「なに!?」
 
身を乗り出して尋ねるアンに思わず苦笑を漏らしてから、口を開いた。
 
 
「揉んでもらえ」
「…は?」
「揉んでもらうんだよ、マルコに」
 
 
ぱかっと、いや、あんぐりとでも言おうか。
そういったふうに口を開けたアンは、しばらくしてから突如、ぼうっと肩から焔を放った。
 
「うおっ!熱っ」
「あ、ごめ!っていうか、も、もも揉んで、って、」
「マルコに言ってみろよ、大きくしてって」
「…いっ…!」
「女ってのァな、抱かれりゃぁ別嬪になるってもんだ。だからお前さんも心配しなさんな。そのうちだ」
 
するとアンは、俯きがちにもごもごと口を動かす。
 
「…たいんだけど…」
「あ?」
「そういうことをする前に!大きくしたいの!」
 
 
次に口をあんぐりと開けたのは、オレのほうだった。
 
 
「…おめぇら…まさかたぁ思うが…まだしてねぇのか?」
「…」
「…なるほどねぇ…」
 
手探りで煙管を探し当て、口元に持っていくとアンが指から火をくれた。
一口吸い、気を沈める。
 
(マルコの奴、まだ手ェ出してなかったのか)
 
くっ、と知らず知らずのうちに笑いが零れでた。
ガキだバカだと言いながら、しっかり大事にしてんじゃねぇか。
 
(あの不死鳥が、ねぇ)
 
 
「…まぁ、アレだ、アン。マルコの奴が、お前さんにそこまで求めてると思うか?そりゃあいつも男だ。それなりの希望もあるかもしれねぇが、お前がマルコのためにそこまで考えてるってだけであいつぁ幸せモンだろうがよ」
「…そう、かな…」
「あぁ」
 
ふうーっと紫煙を吐き出せば、曇る視界の向こうでアンがはにかむ姿が目に映った。
 
 
(あぁ、)
 
 
女の顔をするようになった。
綺麗だと、心底思う。
 
アンはぱっと顔を上げると、いつものように眩しい笑顔を見せた。
 
「ありがとイゾウ!だいすき!」
 
あぁオレもだよ、と答える前にアンが胸に飛び込んできたので慌てて支える。
 
(さて、どうしようか)
 
 
腕の中のこの子猫を可愛がってやろうか、それとも今この部屋の前で立ち尽くしている男に声をかけようか。
 
焚き付けるのもまた一興、ってな。
 
 

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 麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
白ひげ一家を愛して12416中心に。
さらにはエース女体化でポートガス・D・アンとマルコの攻防物語。



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