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OP二次創作マルコ×アン(エース女体化)とサンジ×ナミ(いまはもっぱらこっち)を中心に、その他NLやオールキャラのお話置き場です
敵襲かと思った。
見張りの隙を狙って船内に侵入した敵がとりあえず転がり込んだのがオレの部屋だった、とかそういう話かと思った。
だが転がり込んできたのは、寝巻き姿のサッチだった。
 
 
 
些細なことが大事件!
 
 
 
 
「なにしてんだよい。てめぇだけの部屋じゃねぇんだ、ドア壊れたらどうする気だよい」
 
「…マッ、マッ、マルッ!」
 
 
扉が開くのと同じ勢いで部屋に飛び込み、床に這いつくばってぜぇぜぇ言ってるところをみると、どうも走ってきたらしい。
野郎の喘ぐ姿など、就寝前に見るもんじゃない。
 
 
 
「しっかり喋れよい」
 
「…っ、マルコ!!…どうしようオレ恋しちゃった!!」
 
「…」
 
「ちょ、なんで追い出そうとすんの!?蹴らないで!蹴らないで!」
 
「どうでもいいよい。おやすみ。灯り消すよい」
 
「え、ちょ、話聞けよ!うお真っ暗!本当に消すなよ!」
 
「じゃあ燃やしてやるから自分で照らせ」
 
「辛辣!!」
 
 
聞けー!オレの話を聞けー!と、どったんばったんするサッチはうざったくて、本当にうざったくて、オレは無視を決め込み自分の布団に潜り込んだ。
すると突如止んだ騒音。
諦めたか、と息を吐いたそのとき。そう、まるでぬるりとでもいうようにサッチがオレの布団の中に滑り込んできた。
 
 
「うおっ!てめぇ何してやがる!!入ってくんじゃねぇよい!」
 
「いいじゃん!聞けよ!」
 
「おまっ…!布団に男二人入った図想像してみろよい!気持ち悪りぃにもほどがあるだろい!」
 
「聞くか?オレの話聞くか?」
 
「わかった、わかったから早く出てけ!」
 
「よし」
 
 
頷いたサッチは、オレの掛け布団を剥ぎ取りながらベッドから降りた。
 
 
「…おい、てめぇ何布団取ってんだい」
 
「だってマルコオレを追い出してまた寝るつもりだっただろ!今日は寒いぞー、布団無いと寒いぞー」
 
だからオレの話を聞け、と鼻の穴を膨らませるサッチ。
疲れた。オヤジ、オレもう疲れたよい。
 
オレはベッドの上に胡座をかき、地べたに座り込むサッチを見下ろした。
 
 
「…話すなら簡潔に要点だけ述べろ」
 
「頑張る!あのな、」
 
 
 
 
 
 
 
 
結局話は数時間に及んだため、オレが要約しておく。
要するにこうだ。
 
 
寝る前に飲んだ、まだ慣れない強い酒のせいで水が欲しくなったサッチは、食堂へと向かった。
食堂で水を貰ったサッチは、どうせなら風に当たろうと、甲板に出た。
そこで、見たのだという。
 
船縁に肘を突き手の甲に顎を乗せ、この世の闇をすべてぶちまけたような夜の海を眺める、女。
 
 
「もー…やべぇよ!なんか変わった服着てたなー…、新しいナースなんだろうけど」
 
 
暗闇の中に浮かび上がるように白い肌と、高い鼻。
切れ長の目元はまっすぐに前を見据えていた…らしい。
 
 
「にしても今まで言ってたようなオンナとだいぶ違うじゃねぇかよい」
 
「そうなんだよなー、よく見えなかったけど胸もなさそうだし、キツそうだし」
 
オレ優しいおねぇさんがいいんだけどなー…と言いながらも、渦中の女を思い出しでもしたのか頬を赤らめるサッチは、見ていて本当に楽しくない。
 
「今日寄った島から乗ったんだろうなぁー、名前聞きてぇなぁー」
 
「…」
 
 
どうでもいい。激しくどうでもいい。
オレはサッチが包まっているオレの掛け布団を剥ぎ取った。
 
 
「あっ!」
 
「もう寝るよい。灯り消せよい」
 
「ちぇっ、もうちょっとさ、なんかないわけ?親友に恋のアドバイス」
 
「誰と誰が何だって?」
 
「あのさ、泣くよオレ。マルコさん酷いよいろいろ」
 
 
ぶつぶついいながらもオレの向かいにあるベッドに身体を滑り込ませたサッチは、しばらく一人でその女について喋り倒していた。
 
「なーマルコー、明日オヤジから紹介あるよなー?オレ彼女にカクテル持ってちゃろう」
 
「もう寝ろよい!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「新しい兄弟だ!野郎どもォ!!」
 
「兄弟!?」
 
隣でサッチが、オレと目の前の奴を交互に見やりながらオレの肩をバンバン叩く。
 
「なに!?ナースじゃねぇの!?戦闘員なわけ!?」
 
「…いや、つーかあいつ…」
 
「てことは強いわけ!?うわ、やべぇなんかぞくっときた」
 
「…いや、サッチあいつぁ…」
 
「何番隊かな!?一緒だといいなぁ…!女が隊にいるなんて最高じゃん!」
 
「…」
 
 
ノンストップなサッチに告げる言葉もなく押し黙ると、その「女」が艶やかに口角を上げて歩み寄ってきた。
 
 
「うわわっ!」
 
サッチは動転してさらにオレの肩を叩く。
「女」は黙ったままサッチの肩に手を置くと、するりとその腕を首に回した。
近づくと、サッチと同じくらいの背丈である。
サッチは、その「女」のある一点に釘付けになっていた。
 
 
喉仏。喉仏がある。
 
 
 
その喉仏が上下に動き、そいつはくっと笑いを漏らした。
 
 
 
「オレでよけりゃぁ、お相手やりんしょうか?」
 
 
 
 
 
後れ毛がサッチの頬を撫で、真っ赤な紅が乗った唇がそこに軽く触れる。
オレは、サッチの血の気がするすると引いて行く音を聞いた。
 
 
 
 
 
 
 
 
(…お、おとっ…)
 
(…サッチ、息しろよい)
 
 




 

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 麦わら一味では基本オールキャラかつサンナミ贔屓。
白ひげ一家を愛して12416中心に。
さらにはエース女体化でポートガス・D・アンとマルコの攻防物語。



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